カテゴリー「To Do List」の22件の記事

2024年6月25日 (火)

発泡スチロールとポリスチレン

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 発泡スチロールはポリスチレンに発泡剤となるブタンやペンタンなどの炭化水素ガスを混ぜて硬化させた合成樹脂(プラスチック)である。発泡剤によって、発泡スチロールの内部には気泡でできた微細な隙間がたくさんできるため、軽量であり、断熱性、耐衝撃性に優れる。また耐水性にも優れる。

 安価であり、成形も容易であるため、食品包装用のトレー、カップ即席麺の容器、魚介類の保温容器、建築用断熱材、梱包用緩衝材などとして幅広く使われている。

発砲スチロール容器
発砲スチロール容器

 耐熱性を考慮したものもあるが、普通の発泡スチロールは耐熱性が低く、約80℃を超えると柔らかなり変形するため、電子レンジには使えない。数百度で発火し、燃えやすいため火気は厳禁である。完全燃焼すると二酸化炭素と水になるが、通常は不完全燃焼により黒い煤を出しながら燃える。また、酸やアルカリには強いが、有機溶剤には溶ける。かんきつ類から抽出したリモネンに容易に溶ける。

 発泡スチロールは大量に生産・消費されているため、従来からゴミ処理問題に難があったが、最近は熱や溶剤で溶かして再資源化されている。

 発泡スチロールの原料であるポリスチレンは芳香族炭化水素化合物のスチレンをモノマーとして重合させたポリマーである。スチレンはスチロール、ビニルベンゼン、フェニルエチレンと呼ばれることもある。

スチレンとポリスチレン
スチレンとポリスチレン

 一時期、ポリスチレンを重合する際に未反応のスチレンのダイマーやトリマーが内分泌攪乱物質(環境ホルモン)と疑われたが風評被害であった。添加物を加えていない発泡スチロールは無毒である。

 

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2011年10月13日 (木)

背理法か悪魔の証明か 存在しないことを証明する

 何かが「存在する」ことを証明するのは容易ですが「存在しない」ことを証明するのは容易なことではありません。

 たとえば100部屋ある家があるとします。「この家に人は存在しない」ことを証明する方法として部屋をひとつずつ訪問する手法を採用するとします。100部屋をひとつずつ訪れてどこかの部屋に人がいることを確認できたら直ちに「この家に人は存在する」を証明できたことになります。

 しかしながら「この家に人は存在しない」ことを証明するためには100部屋をひとつずつ訪れてすべての部屋に人が「存在しない」ことを確認しなければなりません。部屋の数が100個程度では何とかなるでしょうが部屋の数が1,000や10,000と増えていくと「この家に人は存在しない」を証明するのは難しくなってきます。もし部屋が無限にあるとしたら証明はほとんど不可能になるでしょう。

 そこで「この家に人は存在しない」という命題を証明するにあたって、あえて「この家に人は存在する」という元の命題を否定する仮定をします。そして「この家に人が存在する」ということに対する矛盾を見つけることができれば、矛盾が生じたのは「この家に人が存在する」と仮定したためであり、結論として「この家に人は存在しない」という命題を証明できたことになります。

 このようにある命題を証明するにあたって、その命題を否定する仮定をすることによって矛盾が導かれることを示すことによってもとの命題が成立すると結論づける方法を背理法といいます。

 ところで実際にこの命題「この家に人は存在しない」は背理法で証明できるでしょうか。「この家に人は存在する」ことに対する矛盾を見つけることができれば良いのですが何も条件がなければ矛盾は見つけられません。

 となること、これは悪魔の証明になってしまうのでしょうか?

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2011年10月 9日 (日)

ミレトス学派のタレス 万物の根源は何か

 古代の人々にとって、身の回りのものが何からできているのか、この世界がどのようにできあがっているのかという疑問に対する答えは、世界中に神々による天地創造の神話がたくさんあることからわかるように、神々の存在だったでしょう。しかしながら、神々による天地創造のような説明は、地域や文化によって内容や解釈が変わるものであり、普遍的な真理ではありませんでした。

 紀元前6世紀頃、現在のトルコの南西部に存在したイオニアにミレトスという古代ギリシャの植民都市が栄えていました。当時、ミレトスは地中海交易の拠点都市であり、様々な国から多くの人が訪れ、異文化交流が自然のうちに進みました。異文化交流が進むと、これまで人々が信じていた世界観や価値観が崩れ、多様化し、混乱しました。古代ギリシャの人々にとっては、彼らがそれまで信じていたオリンポスの神話が崩れていくことになりました。そのような中で、普遍的な原理の追求が行われるようになり、ここでミレトス学派という哲学者たちの活動が始まりました。これが哲学の始まりとなりました。

 ミレトス学派の哲学者のタレスは、身の回りのものが何からできているのかを考えました。そして、タレスは万物の根源は水であり、私たちの身の回りに存在するすべてのものは水が姿を変えたものであると考えました。すべてのものは水から生まれ、そして滅ぶと水に返っていくと考えました。タレスが水を万物の根源を水と考えたのは、生命が水を必要としたからだと考えられています。

 タレスの弟子のアナクシマンドロスは、万物の根源のことをアルケーと名付けました。そして、彼はアルケーは水のような実体的な物質であるはずがないと考えました。実体として存在する水が何からできているのかを説明する必要があると考えたからです。彼はアルケーは無限なもの(ト・アペイロン)であると唱えました。ト・アペイロンは変化することなく、常に新しい物質を生みだし続けるものです。そのアナクシマンドロスの弟子のアナクシメネスはアルケーは空気(息)であると唱えました。

 タレスを始めとするミレトス派の哲学者が自然科学に与えた重要なことは「万物の根源は何か」という問いそのものを導き出したことに他なりません。彼らは、物質の成り立ちについて、誰にでも合理的に説明することが可能な原理は何かという視点で答えを求めたのです。

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2011年8月15日 (月)

消臭剤のしくみ

 悪臭を消すことで、より快適な生活をめざそうというのは今も昔も変わりません。

 古くはヨーロッパの宮廷時代から人類は悪臭と戦ってきました。あの高貴な香水も元々は用を足した後の悪臭を消す目的があったそうです。

 トイレの悪臭成分は主にアンモニアですが、その他にメチルメルカプタンや硫化水素など悪臭を放つ物質が含まれており、かなり手強い相手です。消臭剤の目的は悪臭退治ですが、消臭の仕方はその種類によって異なります。

 消臭剤は大きく分類すると表のように4つに分けることができます。

①化学的消臭 界面活性剤など
②物理的消臭 活性炭の脱臭剤など
③生物学的消臭 抗菌消臭剤など
④感覚的消臭 消臭スプレー、消臭ボールなど

①は悪臭成分そのものと化学反応して、悪臭成分を分解したり、無臭なものに変化させたりする方法です。

②は悪臭成分を吸着したり、包み込んだりする方法です。

③は抗菌剤や微生物を用いてバクテリアの繁殖を抑制することによって、バクテリア由来の悪臭を消臭する方法です。

④は強い芳香成分で悪臭成分をごまかすマスキング方法と空気中に存在する悪臭成分を芳香成分の一部として取りこんで全体として良い匂いとなるようにするペアリング方法です。良い匂いには色々な成分が混ざってできたものですが、その中には悪臭成分も含まれています。

 さて、水洗トイレが普及してからは、昔ほどトイレから悪臭が放たれることはなくなりました。しかしながら悪臭が出ないわけではありません。水洗トイレで注意しなければならないことは、用を足した後にきちんと水を流すということです。また便器や床などに汚れが付着すると、そこから悪臭が出ますので、こまめに掃除をしましょう。ここでは消臭の話をしましたが、根本的には臭いを消すのではなく、臭いを出さないよう清潔にしておくことが重要であることは言うまでもありません。

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2011年8月14日 (日)

セラミックスとは

 私たちのまわりにはいろいろな材料がありますが、大きくわけると有機物でできた有機材料と無機物でできた無機材料があります。

 有機材料は主に炭素元素と水素元素からできています。天然のものでは木材、天然ゴム、アスファルトなどがあります。人工のものではプラスチック、合成ゴム、合成繊維などがあります。

 無機材料には金属材料と非金属材料があります。金属材料は金属元素だけでできた材料で、非金属材料は金属以外の無機物でできた材料です。セラミックスは非金属材料です。

 セラミックスはギリシャ語で「粘土を焼き固めたもの」を意味するケラモスという言葉に由来しています。ですから、セラミックスはもともとは土器や焼き物の茶碗などの陶磁器のことです。

 しかしながら、現在においては、セラミックスはガラス、セメント、耐火物などを含む非金属の無機物でできた固体の材料全般のことを意味します。

主なセラミックス

土器 陶磁器 ガラス セメント 耐火物、ファインセラミックス

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2011年8月13日 (土)

ゼロエミッション

循環型社会を進める一つの考え方として、ゼロ・エミッションがあります。

ゼロ・エミッションは1994年に日本の国連大学が提唱したもので、産業活動で排出されるエミッション(排出物)をゼロにしようという構想です。その基本的な考え方は「自然界には廃棄物はない」という自然界における物質循環の仕組みに基づいています。

ゼロ・エミッションは、一つの企業の取り組みだけだけでは実現できません。たとえばA社の廃棄物をB社が原料として使い、B社の廃棄物はC社が原料として使うなど、異なる産業分野の複数の企業が廃棄物を連携して再資源化するような産業の仕組みを作り上げていく必要があります。

ゼロ・エミッションを実現するためには、社会全体で資源を循環させる必要があります。そのためには、環境汚染しない工場を作らなければなりません。また、製品を生産するとき
に出てくる廃棄物を減らすだけでなく、その製品が消費者の手に渡った後に、消費されたり、廃棄されたりするときことも配慮して、もの作りや流通の仕組みを見直すことが必要です。

今まで通り、大量生産・大量消費・大量廃棄の社会を続け、「廃棄物が出るのはあたりま
え、廃棄物の処理をどうするのか」という発想を続ける限り、地球環境問題は解決しません。私たち人類はかけがいのない地球への負荷をできる限り減らし、持続的に発展する循環型社会の実現をめざす必要があるのです。

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2011年6月 5日 (日)

産業廃棄物処理施設の設置、産業廃棄物処理業の許可等に関する状況(平成20年度実績)

平成23年5月24日発表資料

産業廃棄物処理施設の設置、産業廃棄物処理業の許可等に関する状況(平成20年度実績)について(お知らせ)

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13811

・最終処分場の残存容量
17,639万m3(対前年 424万m3増)
・最終処分場の残余年数
10.6年(対前年 2.1年増)

添付資料

http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=17599&hou_id=13811

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産業廃棄物の排出及び処理状況等(平成20年度実績)について

環境省の報道発表資料

平成23年1月18日発表の産業廃棄物の排出及び処理状況等(平成20年度実績)について(お知らせ)

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13377

添付資料

http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=16960&hou_id=13377

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環境省資料:一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成21年度)について

環境省の報道発表資料

平成23年3月4日発表の一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成21年度)について(お知らせ)

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13550

添付資料

http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=17076&hou_id=13550

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2008年9月28日 (日)

ガラス

 ガラスはケイ酸塩類などを高温で熔融した後に冷却して固めた透明で硬く割れやすい無機物質。ホウ酸塩やリン酸塩と二酸化ケイ素から作られる。

 ガラスは冷却すると硬くなるが、加熱すると柔らかくなり変形させることができる。また、通常は透明であるが、不純物を混ぜることによって、不透明や半透明にすることができる。表面に傷をつけて模様を入れたり、磨りガラスを作ることができる。このように加工が比較的簡単なため古くから利用されてきた材料である。身の回りではガラス窓や食器や装飾品の材料として使われている。

 ガラスは原子や分子が規則正しく配列した結晶構造をもたない非晶質(アモルファス)の固体である。ガラスは分子が網目状に結びついた構造をしており、分子の結びつきは固体というより液体に近い。ガラスのように熔融した液体を冷却したときに結晶化せずに固まった状態をガラス状態という。合成樹脂にもガラス状態をとるものがあり、それらは眼鏡のレンズなど、しばしばガラスの代わりに用いられることから、有機ガラスと呼ばれることもある。

 普通のガラスの透明度は日常の用途では十分であるが、光学機器の部品や通信に使う光ファイバーとしては不充分である。普通のガラスは厚さが1メートにもなると光をほとんど通さなくなる。そのため、より透明度の高い光学ガラスや石英ガラスが使われる。

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