カテゴリー「理科教育」の26件の記事

2024年1月14日 (日)

図解入門よくわかる最新プラスチックの仕組みとはたらき[第4版]

図解入門よくわかる最新プラスチックの仕組みとはたらき[第4版]

秀和システム 桑嶋幹・木原伸浩・工藤保広

 久しぶりに書籍の紹介です。この本は書籍としては新刊ですが、初版2005年7月、第2版2011年9月、第3版2019年9月と内容が更新され続けています。今回出版されたのは第4版です。

 ここ数年でプラスチックを取り巻く環境は大きく変化しています。プラスチックの自然環境や資源問題への影響が注目され、新たな法整備も進みました。

 この本はプラスチックの基礎(第1章)・合成(第2章)・用途(第3章、第4章)・新技術(第5章)・環境問題(第6章)について最新の情報が網羅されている入門書です。プラスチックの合成方法の解説では難しい化学式を使わずに様々な重合を解説しています。プラスチックの利用や環境問題に関わる統計データも最新のものに更新されています。

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 私たちの身の回りには、日用品や家電品、自動車や飛行機などプラスチックが使われているものがたくさんあります。ところがプラスチックをどうやって作るのかなどその詳細は、あまり知られていません。本書は、プラスチック(合成樹脂)の種類や特性、用途などをやさしく解説した入門書の第4版です。新しく施行された「プラスチック資源循環促進法」やSDGsに対応した、新しい生産・分解技術についての解説を追加しました。


目次

はじめに

第1章 プラスチックとは何か

1-01 プラスチックを探してみよう
1-02 そもそもプラスチックとは
1-03 人類とプラスチックの関わり合い
1-04 プラスチックの発展(合成樹脂の利用)
1-05 プラスチックはどのような物質か
1-06 プラスチックの種類と性質
1-07 プラスチックの見分け方(用途や品質表示)
1-08 プラスチックの見分け方(化学分析)
1-09 広がるプラスチックの利用

第2章プラスチックができるまで

2-01 プラスチックのもと(モノマーとポリマー)
2-02 手をつなぎ変えながら伸びていく重合(付加重合) 
2-03 手をつないで伸びていく重合(縮合重合)
2-04 どうすれば長くなるか
2-05 プラスチックの性質を決める(分子間相互作用の重要性)
2-06 2種類以上のモノマーやポリマーを使う(共重合とポリマーアロイ)
2-07 プラスチックに形を与える(成型)
2-08 熱による成型方法いろいろ
2-09 融けないプラスチックを作る(架橋)
2-10 ゴムとエラストマー
2-11 樹脂
2-12 プラスチックの大部分はプラスチックではない!
2-13 発泡体

第3章 私たちの暮らしとプラスチック

3-01 家庭用品には汎用樹脂が活躍
3-02 文具では用途に合わせて様々な素材が活躍
3-03 家電製品はメンテナンスが少なくてすむ素材が活躍
3-04 包装はプラスチックの最も大きな利用先 
3-05 衣料には適度な強度と肌触りが大事(合成繊維)
3-06 軽くて高機能なメガネ、コンタクトレンズ
3-07 錆びない材料で維持しやすい住居
3-08 スポーツ、レジャーでは軽くて強い素材が活躍
3-09 子どもが安心して遊べる素材を
3-10 携帯電話、スマホ、タブレットにもプラスチックを幅広く活用

第4章 産業で活躍するプラスチック

4-01 自動車では内装からエンジンルームまで幅広く使用
4-02 鉄道車両とプラスチック
4-03 駆体は鋼板から繊維強化プラスチックへ(船舶、航空機)
4-04 スポーツ施設で活躍するプラスチック
4-05 実は軽くて強い発泡スチロール(土木) 
4-06 季節に関わらず様々な食材を得るために(農業、水産業)
4-07 風雨などから素材を守る(塗料)
4-08 飛行機の構造材から付箋紙まで様々なものを結ぶ(接着剤)
4-09 自然エネルギー利用で活躍するプラスチック(風力発電、太陽光発電)
4-10 電子回路を使用した製品で活躍するプラスチック
4-11 医療用器具で幅広く使用されるプラスチック

第5章 進化するプラスチック

5-01 光とプラスチック(透明性と光応答性)
5-02 音とプラスチック(防音と発音)
5-03 包装を変えたプラスチック(食品はもう腐らない)
5-04 医療を変えたプラスチック(衛生と生体適合性)
5-05 微生物や光で分解するプラスチック(分解性材料)
5-06 プラスチックによる構造材料(強力なだけではなく)
5-07 電気と磁気とエネルギーとプラスチック
5-08 薄皮 1 枚で分ける(膜分離)
5-09 プラスチックを印刷する(3D プリンター)

第6章 プラスチックの課題と私たちの生活

6-01 プラスチックがもたらすもの
6-02 プラスチックの安全性
6-03 プラスチックと資源問題
6-04 プラスチックと環境問題
6-05 プラスチックとごみ問題
6-06 プラスチックのリサイクル
6-07 容器包装リサイクル法とは
6-08 ペットボトルのリサイクル
6-09 科学と技術でプラスチックの課題を解決することができるか 
6-10 持続可能な社会とは
6-11 心豊かで快適な暮らしを続けるために

索引 
参考文献

コラム

・目的によって作り出される複合材料
・高分子の概念を提唱したヘルマン・シュタウディンガー
・レゾール型とノボラック型のフェノール樹脂
・赤外分光法 
・超高分子量ポリエチレンとゲル紡糸法
・ポリマーアロイがもたらしたエンジニアリングプラスチック、PPE
・アクリルとは
・架橋と紙おむつ
・フッ素樹脂で加工した調理器具
・プラスチックと金属の表面の違い
・不織布マスクにもプラスチックが活用されています
・プラスチックボディの車?旧東ドイツのトラバント 
・接着剤による接着の仕組み
・太陽電池(PN 接合型太陽電池と色素増感太陽電池)
・高分子圧電材料
・プラスチックによる電線の被覆
・インテリジェント材料
・レジ袋に使われている原油の量
・洗濯バサミがバラバラに崩れる理由は?
・二酸化炭素からプラスチックの合成
・ゴミ収集車
・有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約 
・生分解性プラスチックは環境にやさしいと言えるか? 

出版社 :秀和システム; 第4版 (2022/8/31)
発売日 :2022/8/31
言語  :日本語
単行本 :318ページ
ISBN-10:4798068292
ISBN-13:978-4798068299
寸法  :14.8 x 2.3 x 21 cm

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2023年12月10日 (日)

朝永振一郎博士がノーベル物理学賞を受賞(1965年12月10日)

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 朝永振一郎博士は1906年(明治36年)に哲学者の朝永三十郎の長男として東京市小石川区小日向三軒町で生まれました。1913年に三十郎が京都帝国大学に就任したため家族は京都に移り住みました。幼少の頃から自然科学に興味をもった朝永振一郎はルーペで実験を行ったり電信機や顕微鏡の自作などを行いました。中学生時代から湯川秀樹と同じ学校に通い高校を卒業すると湯川とともに京都帝国大学理学部物理学科に進学しました。

 大学を卒業すると朝永と湯川は大学に留まり無給副手となりました。朝永は独学で物理学を学んでいたところ1931年に仁科芳雄の誘いで理化学研究所の仁科研究室の研究員となりました。仁科のもとではマグネトロンの研究などを行いました。その後、1937年にドイツに留学しヴェルナー・カール・ハイゼンベルクのもと場の量子論や原子核の理論の研究を行いました。1941年に帰国し東京文理科大学(東京教育大学の前身sで現在の筑波大学)教授となりました。

朝永振一郎博士
朝永振一郎博士

 朝永の著名は研究業績は素粒子を記述する場の理論とアインシュタインの相対性理論の関係を解き明かした「超多時間理論」および「超多時間理論」を発展させて場の理論の無限大の困難を解消した「くりこみ理論」です。朝永はこれらの研究成果から光と物質との相互作用を解明しました。「くりこみ理論」を用いて水素原子のスペクトルが理論的な予想からずれる現象(ラムシフト)を説明しました。これらの業績により1965年秋に米国の物理学者リチャード・ファインマン、ジュリアン・シュウィンガーとともにノーベル物理学賞を受賞しました。ところが朝永は祝い酒で酩酊し風呂場で転んで肋骨を骨折し授賞式に出席できませんでした。「ノーベル賞を貰うのは骨が折れる」と言ったという逸話があります。

 朝永振一郎博士は科学教育にも熱心で東京教育大学長、日本学術会議会長という要職を務め多くの弟子を育てると同時に組織をうまくまとめ物理学の発展に大きく貢献しました。1978年に喉頭癌を患い手術で声を失い、翌年に再発して亡くなりました。墓所は東京西部の多磨霊園で遺骨は師の仁科芳雄の墓に葬られました。その墓標には「朝永振一郎 師とともに眠る」と刻まれています。

 

朝永振一郎博士は科学についてこのような言葉を残しています。

 ふしぎだと想うこと これが科学の芽です

 よく観察してたしかめ そして考えること これが科学の茎です

 そうして最後になぞがとける これが科学の花です

 

 

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2023年7月 9日 (日)

レンズ光学の入門書|よくわかる最新レンズの基本と仕組み[第3版]

図解入門 よくわかる最新レンズの基本と仕組み[第3版]

光学とレンズの初心者向けの図解入門書です。光学とレンズの基本から解説しているので、これからレンズのことを勉強したい人だけでなくレンズの基本を教える人にとっても役に立つと思います。数式も出てきますが読み飛ばしても図と解説から理解できます。

 身近な現象から学ぶレンズと科学と技術

 光を見る・知る・掴む。世界を切り取る技術!豊富なイラストで手に取るようにわかる!

図解入門よくわかる最新レンズの基本と仕組み[第3版]
図解入門よくわかる最新レンズの基本と仕組み[第3版]

内容

レンズは光技術の立役者であるといっても過言ではありません。本書は、カメラ、望遠鏡、顕微鏡、CD/DVDプレーヤー、コピー機など私たちの身の回りで 使われているレンズの入門書です。本書は、物理が苦手の人でも、 レンズについて知りたいという人を対象に、光の性質から、レンズの基本的な仕組み、レンズの種類、収差や性能、眼鏡やカメラなど実際の機器でのレンズの使われ方を図表を使ってやさしく解説しています。第3版では、スマートフォンなど最新機器で利用されている技術や、医療分野での活用例についても紹介します。

単行本: 312ページ
出版社: 秀和システム; 第3版 (2020/3/31)
言語: 日本語
ISBN-10: 4798058106
ISBN-13: 978-4798058108
発売日: 2020/3/31

もくじ

第1章 レンズとは何か

  • 1-01 そもそもレンズとは?
  • 1-02 レンズの働きをするものを探してみよう
  • 1-03 レンズの歴史

コラム 世界最古のレンズ?ニムルドのレンズ

  • 1-04 望遠鏡と顕微鏡の歴史
  • 1-05 カメラの歴史
  • コラム 活動写真の発明

第2章 光の基本的な性質

  • 2-01 光はどのように進むのか① 光の直進性

コラム 鏡の歴史

  • 2-02 光はどのように進むのか② 光の反射と乱反射
  • 2-03 光はどのように進むのか③ 光の屈折と反射

コラム 光通信と光ファイバー

  • 2-04 光はどのように進むのか④ フェルマーの原理とスネルの法則
  • 2-05 光の分散
  • 2-06 光の回折と干渉

コラム シャボン玉でできる虹

  • 2-07 光が偏るとは?
  • 2-08 どうしてものが見えるのか

コラム 物体はどのようにして見えるのかを研究した人びと

  • 2-09 光と色の三原色
  • 2-10「光る」とはどのようなことか
  • 2-11 光の速度はどれぐらいか

コラム 光速の測定が光の波動説の完全勝利をもたらした

  • 2-12 光の正体は何か
  • 2-13 電磁波とは何か
  • 2-14 幾何光学と波動光学

コラム ナノテクノロジーとは

第3章 レンズの基本的な仕組みと働き

  • 3-01 影や像のできかた
  • 3-02 レンズの仕組みと働き

コラム 老眼鏡と近視眼鏡のレンズの種類を確かめる

  • 3-03 レンズの構成
  • 3-04 レンズを通る光の進みかた
  • 3-05 レンズでできる像
  • 3-06 レンズの式と倍率
  • 3-07 レンズの置き方
  • 3-08 2枚のレンズを通る光
  • 3-09 レンズの簡易な作図方法

コラム 平行光で凸レンズの焦点距離を求める

  • 3-10 凹面鏡と凸面鏡

コラム 凹面鏡を利用した太陽炉

第4章 レンズの分類

  • 4-01 レンズの基本的な分類のしかた
  • 4-02 表面で光を屈折するレンズ①
  • 4-03 表面で光を屈折するレンズ②
  • 4-04 表面屈折以外のレンズ

コラム 光を回折させてみよう

  • 4-05 レンズを作る材料

コラム ガラスはなぜ透明か

  • 4-06 光学ガラスの屈折率とアッベ数
  • 4-07 光学ガラスの分類
  • 4-08 ガラス以外の材料
  • 4-09 レンズのつくりかた

コラム 光学ガラスやレンズの製造工程を詳しく知りたい人は

第5章 レンズの収差と性能

  • 5-01 収差とは何か
  • 5-02 球面収差
  • 5-03 コマ収差と非点収差
  • 5-04 像面湾曲と歪曲収差
  • 5-05 軸上色収差と倍率色収差
  • 5-06 Fナンバー
  • 5-07 開口数NA
  • 5-08 絞りと瞳
  • 5-09 絞りの位置とテレセントリック
  • 5-10 焦点深度と被写界深度
  • 5-11 レンズの解像力と伝達関数MTF

コラム 偏心収差 レンズ製造やとりつけで生じる収差

  • 5-12 アッベの不変量とラグランジュの不変量

コラム レンズの設計

第6章 レンズを使った製品と技術

  • 6-01 光学系とは何か
  • 6-02 眼の働き
  • 6-03 眼鏡と眼の屈折異常① 
  • 6-04 眼鏡と眼の屈折異常② 
  • 6-05 コンタクトレンズの仕組み

コラム 昆虫の複眼の仕組み

  • 6-06 白内障と眼内レンズ
  • 6-07 ルーペの仕組み
  • 6-08 顕微鏡の仕組み
  • 6-09 望遠鏡の仕組み

コラム 双眼鏡の仕組み

  • 6-10 カメラの仕組み
  • 6-11 CD-ROMとCD-ROMドライブの仕組み
  • 6-12 レーザープリンタの仕組み
  • 6-13 バーコードリーダーの仕組み
  • 6-14 半導体産業を支えるステッパーレンズ
  • 6-15 自然現象とレンズ

索引

参考文献

サンプルページ

巻頭口絵(抜粋)

Front

第1章 第1節 そもそもレンズとは

Page11

第2章 第3節 光はどのように進むのか③光の屈折と全反射

Page23

第3章 第4節 レンズを通る光の進みかた

Page34

第4章 第1節 レンズの基本的な分類のしかた

Page41

第5章 第2節 球面収差

Page52

第6章 第2節 目の働き

Page62

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2023年3月12日 (日)

元素の周期表を考えた人たち

 古代の科学者たちは物質は「火」「土」「水」「空気」の四元素からできていると考えました。特にアリストテレスの四元素説は古代ギリシアや古代ローマの時代から19世紀頃まで広くヨーロッパで支持されました。四元素説を最初に唱えたのは古代ギリシアの自然哲学者エンペドクレスですが、これを発展させたアリストテレスの四元素説の方が後々まで広く支持されたのです。

 古代ギリシア学者デモクリトスは「ものを分けていけば、もうそれ以上分けることができないものになるはずだ」と考えましたが、この考え方は受け入れられませんでした。17世紀にアイルランド出身のロバート・ボイルは理論的に同じような考えを提唱しましたが理解されませんでした。

 18世紀の後半、フランスのアントワーヌ・ラヴォアジエはボイルの考え方を追及し、水素と酸素の性質を明らかにしました。そして彼はそれまで有力であった4元素説を否定し「元素とはそれ以上分解できないものである」と再定義し33種類の元素を掲載した表を発表しました。

 19世紀の初めにイギリスのジョン・ドルトンが原子論を発表すると、科学者たちは競って新しい元素の発見に取り組むようになりました。元素が発見されていくにつれて、多くの科学者は元素がその性質によって分類できるのではないかと考えました。

 1862年、フランスのベギエ・ド・シャンクルトワは元素を原子量の順番で円筒の表面に立体的にらせん状に並べていくと、ちょうど原子量が16番ごとによく似た性質をもつ元素が重なることに気がつきこれを「地のらせん」と呼びました。同じように1864年、イギリスのジョン・ニューランズは元素を原子量の順に並べて行くとまるでドレミの音階のように8番ごとに性質が良く似た元素が現れることに気がつき、1865年に「オクターヴ説」を発表しました。

 このような中、1863年にロシアのドミトリ・イヴァノヴィチ・メンデレーエフは当時発見されていた63種類の元素に対応する原子を原子量の順に並べると同じ性質の元素が周期的に現れることを見い出しました。1869年にそれを表にまとめ、この表を「元素の周期表」と名付けました。

メンデレーエフと1869年に作成された周期表
メンデレーエフと1869年に作成された周期表

 シャンクルトワやニューランズのように多くの科学者が「元素は同じ性質の元素が周期的に現れる」ことを示し表を作りましたが、現在ではメンデレーエフが周期表を作った人として知られています。それは多くの科学者が当時見つかっていた元素に対して表を作ったのに対し、メンデレーエフは表を作るにあたって元素が存在しないところには未知の元素があるはずだと予言して空欄にしていたからです。その後、その空欄に入る元素が次々と発見されていきメンデレーフの周期表の正しさが実証されたのです。

【関連記事】

メンデレーエフが周期律表を発表(1869年3月6日)

112番元素の名称をコペルニシウムと決定(2010年2月19日)

金・銀・銅の元素記号はなぜ Au・Ag・Cu なのか

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2022年6月18日 (土)

【おもしろ映像】消える水・高吸水性高分子を使ったマジック 

 コップを3つ用意し1つに水を入れます。コップの水を別のコップに移し替えてコップをシャッフルし、どのコップに水が入っているのか当ててもらいます。すべてのコップをひっくり返しても水は出てきません。いったい水はどこに行ってしまったのでしょう。

 定番のマジックですが最後に透明なコップで種明かしをしてくれています。実はコップの中には水を吸収する高吸水性高分子の粉が入れてあったのです。

 コップの中が見えないだけで不思議に見えてしまいます。マジックのな~んだというトリックとそのトリックが起こす現象の不思議さ実感することができます。

Science Magic 1 - Vanishing Water

 

【関連記事】

紙おむつや止水材が大量の水を吸収できる仕組み

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2022年6月 6日 (月)

【おもしろ映像】内部に入れそうな鏡

 この鏡は見るからに普通の鏡なのですが奥行きがあるように見えて内部に入ることができそうです。

Infinity Mirror(無限の鏡)
Infinity Mirror(無限の鏡)

 この鏡は普通の鏡とマジックミラーを重ねて内部にLEDを組み込んだものです。マジックミラー側からのぞくと光が無限に続くように見えます。このような鏡を「Infinity Mirror(無限の鏡)」と言いますが内部で反射を繰り返して無限の世界を表現しています。下記の映像を見ると鏡に写真のような奥行きの厚みがないことがわかります。

My Infinity Mirror

 「Infinity Mirror(無限の鏡)」の世界は2枚の平面鏡を向かい合わせた「合わせ鏡」でも見ることができます。さて、この鏡の無限の世界はどこまで続くのでしょうか。本当に永遠に続いているのでしょうか。その答えは下部の【関連記事】を参照してください。

【関連記事】

鏡の中の世界はどこまで続くか

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2022年5月26日 (木)

地の果てはどれくらい先にあるか|地平線や水平線までの距離

 散歩しているとずいぶん遠くの景色まで見えるなあと思います。そこで考えてみたのが、地平線、水平線が見える場所に人が立っているとき、その人が見ている地平線や水平線はどれぐらい先にあるのかということです。

夕焼け空に飛行機雲
夕焼け空に飛行機雲

 今さらそんな問題?という感じもしますが、次のような図を描いてみました。立っている人の身長は170 cmとして計算してみました。

地の果てはどれぐらい先にあるか
地の果てはどれぐらい先にあるか

 地球上のある地点に立っている身長170 cmの人が見える地平線は、その人が立っているところからθ度分だけ離れたところということになります(わかりやすくするため、実際のスケールとは違います)。

 人、地平線、地球の中心が作る直角三角形に注目し、身長と地球の半径を考慮し、三角関数を使うか、三平方の定理を使えば、θが求まります。ここでは三角関数を使ってみましょう。

 cosθ=底辺/斜辺ですから、この場合には、cosθ=地球の半径/(地球の半径+身長)ということになります。

  cosθ=6380/(6380+0.0017)

  θ=0.042度

 地平線の位置は θ/360×地球の円周(2πr) で求めることができます。

  地平線の位置 = 0.042/360 ×40000 km

 答は 4.7 km すごい近い。

 つまり速歩きで1時間ほど移動すればそこが地の果てということになります。

 たとえば海でボートに乗っているときには遠くの船は見えない。非常に狭い範囲しか見渡せていないことになります。

 遠くまで見えるようにするためには、高いところに昇る必要があります。10 mの高さの場合は、θ=0.1度になり、地平線は約11 km先、高さ100 mで約35 km先です。

 上の図を応用すると、富士山は何キロ先まで見えるかとか、高度10000mを飛んでいる飛行機が地平線や山に隠れて見えなくなるとき、その空は何キロ先なのかというのが計算できます。

 スカイツリーの展望台からどれぐらい先まで見えるかについては下記の関連記事に計算がまとめてあります。

【関連記事】

東京スカイツリーから見える地平線までの距離

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2021年3月17日 (水)

東京ドーム1個分って?|東京ドームがオープン(1988年3月17日)

 1988年3月17日、後楽園球場の代替球場として建造された東京ドームのオープニングセレモニーが行われました。東京ドームは空気膜構造屋根を有する日本初の全天候型多目的スタジアムで真っ白い卵のように見えることから「BIG EGG」と呼ばれました。「

 「BIG EGG」という愛称は長らく親しまれましたが、2000年1月1日に水道橋あたりの名称が「ビッグエッグシティ」から「東京ドームシティ」に変更となった時点で廃止されています。

 さて、ものの大きさを表すのによく東京ドーム何個分という表現が使われます。東京ドーム1個分とはいったいどれぐらいなのでしょうか。

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東京ドーム
Copyrigh by the Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism of Japan

 東京ドームのデータを見てみましょう。

 建築面積は46,755平方メートルです。これは一辺の長さが216メートルの正方形に相当します。坪数にすると14,168坪で、畳28,336枚分になります。東京ディズニーランドは面積が510,000平方メートルですから、東京ドーム11個分の広さということになります。

 また、東京ドームの容積は1,240,000立方メートルです。これは1辺の長さが107メートルの立方体に相当します。渋谷区道玄坂の地上21階立てのオフィスビル「渋谷ソラスタ」の高さがちょうど地上107メートルです。

 世界で消費されているビールの総量は189,054,000 立方メートルですから、世界で1年間で消費されるビールの量は東京ドーム152個分ということになります。また、日本で消費されているビールの量は4,869,000 立方メートルなので東京ドーム4個分ということになります。 

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2021年1月22日 (金)

太陽と月の見かけの大きさは同じ

 太陽の直径は1,392,000 km、月の直径は3,474.8 km、太陽の大きさは月の400倍もあります。しかし、地球から太陽と月を見たとき、それらの見かけの大きさはほとんど同じに見えます。次の写真は太陽と月を同じ倍率で撮影したものですが、ほとんど同じ大きさに写っています。

太陽と月の見かけのお大きさ
太陽と月の見かけのお大きさ

 これは近くの物体は大きく見えて、遠い物体は小さく見えるという、私たちが日常経験していることから説明することができます。私たちは物体の大きさを、物体からやってきて眼に入る光の角度で認識します。そのため、同じ大きさの物体でも、近いところにあるときは角度が大きくなり、遠いところにあるときは角度が小さくなります。

 地球から太陽と月までの距離、太陽と月の直径から、太陽と月の見かけの大きさ(視直径)は約0.5度と求めることができます。地球と太陽と月の位置関係から、地球から見たときの太陽と月の見かけの大きさは同じになるのです。

 この視直径の求め方はココログ 光と色と「太陽と月が同じ大きさに見える理由」に図と式で解説してありますので、興味のある方は是非ご一読ください。

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2020年11月 8日 (日)

エックス線の発見(1895年11月8日)

 健康診断や病院の検査でおなじみのレントゲン写真。肺や胃などの内臓、骨折、虫歯の状態など、体の内部の様子を確認することができます。レントゲン写真の撮影にはエックス線(X線)と呼ばれる電磁波を使います。エックス線は物質を透過する性質があるため、ものの内部の様子を確認することができます。その様子を撮影したものがレントゲン写真です。

 エックス線は1895年11月8日にドイツの物理学者ヴィルヘルム・レントゲンによって発見されました。 発見者の名前に因み、エックス線による写真がレントゲン写真と呼ばれるようになりました。

ヴィルヘルム・レントゲン
ヴィルヘルム・レントゲン

 レントゲンはもともとエックス線の発見を目的とした実験をしていたわけではありません。当時、レントゲンは真空放電や陰極線の研究をしていました。真空のガラス管の両端に電極を取り付け、高い電圧をかけると、ガラス管壁が発光します。この実験装置をクルックス管(真空放電管)と言います。クルックス管の陰極から飛び出し来るものがガラス管壁を光らせていると考えられ、陰極線と呼ばれるようになりました(陰極線の正体は1897年に電子であることが突き止められています)。

 レントゲンがクルックス管に高電圧をかけて陰極線を発生させているとき、近くに置いてあった蛍光紙(シアン化白金バリウムの紙)が暗く光っていることに気がづきました。クルックス管は黒い紙で覆われており、光が漏れていないのに蛍光紙が光ったのです。レントゲンはクルックス管の内部から黒い紙を通り抜けて未知の放射線が出ていると考え、これをエックス線と名付けました。レントゲンはエックス線の実験を重ね、エックス線が1000ページを超える分厚い本、ガラス、薄い金属箔を透過するが、鉛の板は透過しないこと、磁場の影響を受けないことなどを突き止めました。また写真乾板を用いることにより、エックス線で手の骨の写真を撮影することに成功しています。

 レントゲンはエックス線の発見と研究の成果により、1901年にノーベル物理学賞を受賞しました。ノーベル賞は1901年が第1回目でしたから、レントゲンはノーベル物理学賞を世界で初めて受賞した科学者にもなったのです。 

 レントゲン写真が撮れる仕組みを簡単に説明しましょう。エックス線はすべての物質を透過するわけではありません。エックス線が透過したところは黒く映り、透過せずに吸収されたところは白く映ります。たとえば、骨はエックス線を吸収するため、レントゲン写真では白く映ります。肺は空気が多量に含まれているので、黒っぽく映りますが、肺炎などにかかると、炎症が生じている部分が白い影となって映ります。

レントゲンが撮影した妻の手のレントゲン写真
レントゲンが撮影した妻の手のレントゲン写真

 エックス線は普通のレントゲン写真のほか、体内を輪切り状に撮影するCT(Computed Tomography、コンピューター断層撮影法)にも使われています。空港の手荷物検査にも利用されていることは良く知られていると思います。また、DNAの分子構造がわかったのもエックス線のおかげです。エックス線をDNAに当てたときに生じる回折現象(波が障害物のうしろに回り込む現象)を調べたたところ、DNAが二重螺旋構造をしていることがわかったのです。このようにエックス線の人類と医療への貢献は計り知れません。

 さて、今ではエックス線は電磁波の一種の電磁放射線であることがわかっています。その波長の範囲は10-8~10-12 nm(1 mの1億分の1~1兆分の1)です。ところで、同じ電磁放射線のガンマ線(γ線)にはエックス線と同じ波長のものがありますが、エックス線とガンマ線の違いは波長ではなく、その発生の仕組みの違いです。エックス線は原子核の周囲の電子の状態の変化によって発生し、ガンマ線は原子核の内部の状態の変化に伴って発生する電磁放射線です。

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