「栗の実」は本当の皮ではない「固い皮」だった
栗(クリ)はブナ科クリ属の落葉樹です。栗には日本栗(和栗)、中国栗、ヨーロッパ栗、アメリカ栗など多くの品種があります。日本栗は野生に自生する芝栗または山栗を改良したものです。
栗の木には雄花と雌花があります。雄花はおしべだけでめしべのない花、雌花はめしべだけでおしべがない花のことで、実をつけるのは雌花です。栗の雌花には総苞(そうほう)と呼ばれるトゲがあり子房が3つあります。実をつけるとトゲはイガになり、子房が栗となります。ですから普通の栗はひとつのイガの中から3個の栗が出てきます。
栗を食べるときにはイガを開きますが、このイガが他の果実で言うところの皮になります。そのイガの中から出てくる茶色い栗が果肉と種です。「固い皮」を開くと「栗の実」が出てきますが、栗の本当の皮はイガで、この「固い皮」は他の果実で言うところの果肉です。そしてこの果肉である「固い皮」を開いて出てくる渋皮のついている「栗の実」が栗の種なのです。ですから「栗の実」と言って食べているのは栗の種なのです。
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