カテゴリー「身近なもののしくみ」の47件の記事

2021年3月 8日 (月)

【おもしろ映像】ポップコーンができる瞬間

 ポップコーンは硬い種皮をもつ小粒のポップ種のトウモロコシが原料です。乾燥した粒を油で炒ると、粒が内部の水蒸気の膨張により破裂して、スポンジ状に膨らんだ胚が果皮を破って出てきます。その様子をハイスピードカメラでとらえたのが次のビデオです。

 果皮が弾けてできたポップコーンはまるでミッキーマウスのようです。

High speed video of popcorn kernel popping at 5,400 fps

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2021年2月10日 (水)

緑茶・紅茶・ウーロン茶・プーアル茶の違い

 チャノキはツバキの仲間の常緑樹です。チャノキの原産は中国南部ですが、大きく分けると日本や中国で栽培されている高さ約1メートルほどの低木(中国種)と、インドやセイロン(スリランカ)で栽培されている高さ数メートルの高木(アッサム種類)の2種類があります。

茶畑とチャの花
茶畑とチャの花

 緑茶はチャノキの葉を摘み取って、すぐに蒸すか、釜で炒って加熱し、その後、葉を揉みながら乾燥させて作ります。加熱する理由は葉の酸化酵素の活性を失わせて酸化や発酵を止めるためです。揉む理由は、葉の形を整えるのと同時に、葉の組織をほぐして茶の成分を湯に溶けやすくするためです。緑茶は葉に含まれている成分がほぼそのまま残っているため、葉の色が残って緑色となります。緑茶の仲間を「不発酵茶」といいます。

 紅茶は摘み取った葉を加熱せずに放置し、葉を揉みながら発酵させていきます。それを乾燥させると紅茶となります。発酵と言っても菌などによって発酵させるのではなく、葉に含まれる酸化酵素で発酵させます。この発酵は酸化酵素がタンニン(カテキン)を酸化することで起こります。酸化したタンニンからできる物質が葉に含まれているアミノ酸と反応して発酵します。このとき葉の緑色が失われ、紅色の色素がたくさんできて紅茶の色となります。紅茶の仲間を「発酵茶」といいます。

 ウーロン茶はチャノキの葉をある程度酸化発酵させたら、釜で炒って加熱し酸化発酵を止めてしまいます。どのぐらいまで発酵させるかはウーロン茶の種類によって異なりますが、私たちが普段飲んでいるウーロン茶は葉を約30%ぐらい発酵させたものです。ウーロン茶の仲間を「半発酵茶」といいます。

 プーアル茶など中国茶には不発酵茶(緑茶)に菌を加えて発酵させて作るものもあります。紅茶やウーロン茶は葉に含まれる酸化酵素で発酵させますが、プーアル茶は酸化発酵を止めた不発酵茶にコウジカビを加えて半年から数年間かけて発酵させます。このお茶の仲間を「後発酵茶」といいます。

 緑茶、紅茶、ウーロン茶の原料となるチャノキはそれぞれのお茶に適した品種が使われます。チャノキは、産地の気候などによっても品種改良されていますので、細かく分類するとたくさんの種類があります。しかし、お茶の本質的な違いは、チャノキの違いではなく、チャノキの葉の加工方法の違いによるものです。

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2020年6月29日 (月)

石油はあとどれぐらいもつの?

 よく石油はあと50年もつなどと言われます。以前からほとんど同じ年数になっていて、いったいどうなっているのだろうと思う人も多いでしょう。

 実はこの年数には根拠があります。一般に石油があとどれぐらいもつのかを判断する数値として可採年数(R/P)が使われます。可採年数とはある年の確認埋蔵量(R)年間生産量(P)で割った値です。

     石油の確認埋蔵量(R)
可採年数=───────────────
     石油の年間生産量(P)

 この式からもわかる通り、可採年数は、確認埋蔵量を供給、年間の石油生産量を需要と考え、需要と供給のバランスから石油があとどれぐらいもつのかを示したものです。 

 確認埋蔵量は埋蔵が確認されている石油量のうち、現在の人類の技術力と採算性から採掘できる石油の量を示すもので、地球に存在する石油の全量を示すものではありません。ですから、新しい油田が見つかったり、石油の採掘技術が向上すると増加し、油田の閉鎖などがあると減少します。

 石油の消費量が増えているのにも関わらず可採年数があまり変化がないのは確認埋蔵量が増加しているからです。2017年末の時点では石油の確認埋蔵量はおよそ1兆6千5百億バレル、1年当たりの生産量はおよそ287億バレル、可採年数はおよそ58年となっています。以前に比べると、可採年数は増えていますが、技術革新によって、北米でのオイルシェールの生産量が増えているからです。この数値は今後しばらくの間は大きく変化はしないだろうと考えられています。

 しかしながら、石油資源が有限であるという事実は変わりません。このまま消費を続けると、孫やひ孫の時代には石油はなくなってしまうでしょう。人類が利用できる石油の全量(究極可採埋蔵量)は2兆〜3兆バレルと言われています。年間生産量が現在の数値で維持すると考えても、あと100年もしないうちに石油がなくなることになります。現時点では、まだ石油は余裕をもって使われている状態と言えますが、これから先は確実に残量が少なくなってきます。石油がさらに貴重なものとなり、今より価格がずっと高騰するかもしれません。また、用途の競合が起こって、特殊な用途以外には使用できないなどの規制ができるかもしれません。

 人類は石油資源をエネルギー源として、あるいは化学製品の原料として大量消費してきました。これから先は残された貴重な資源を大切に使うことが重要です。現在の社会は石油で文明が成り立っていると言っても良いでしょう。この石油に依存した文明を続けるのには限りがあります。石油が余裕をもって使えているうちに、石油に代わる化学製品の原料の開発や利用を推進しておく必要はあるでしょう。

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2020年5月22日 (金)

賞味期限と消費期限の違い

 食品のラベルに賞味期限や消費期限が印刷されていますが、賞味期限と消費期限にはどのような違いがあるのでしょうか。

賞味期限とは

 賞味期限は、食べ物をおいしく食べることができる目安としての期限を意味しています。ですから、賞味期限が過ぎてしまったからといって、食品が食べられなくなるわけではありません。商品のパッケージに記載されている決められた方法で保存されている限り、賞味期限まではおいしく食べることができます。賞味期限がつけられるのは、劣化の進み具合が比較的おだやかな食品で、清涼飲料水、冷凍食品、レトルト食品、インスタントの麺類などがあげられます。賞味期限は、あくまでも商品を未開封の状態で、決められた方法で保存した場合のものです。商品の口を開けてしまうと無効です。

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消費期限とは

 消費期限は、食べ物をその期日までに食べなければならないことを意味しています。消費期限は、肉や刺身、コンビニのおにぎりや弁当などのように傷みの早い食べ物に印刷されます。消費期限を過ぎると、食品が腐ったり、変質したりします。また、食品添加物がある期間で変質し、健康に害を及ぼす可能性がある場合にも消費期限の記載が義務づけられます。ですから、消費期限を過ぎたものは食べてはいけません。

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消費期限や賞味期限はどのようにして決められるのか

 賞味期限や消費期限は食品表示法でその表示が義務づけられています。この法律では期限の設定については具体的に規定されていませんが、消費庁の食品表示基準に関するガイドラインにおいて「消費期限又は賞味期限については、食品の特性等を十分に考慮した上で、客観的な試験・検査を行い、科学的・合理的に設定すること」とされています。

 食品の製造メーカーでは、その食品に望ましい保存方法だけではなく、さまざまな条件下で保存した場合での食品の変質などを調べて、賞味期限を設定します。賞味期限を過ぎたからといって、すぐに食べられなくなるというわけではありませんが、味が変質したり、劣化が始まっていますので、なるべく食べないようにしましょう。

 消費期限は食べ物が腐ったり、変質したりする期限で決まりますので、製造メーカーでまちまちということはありません。消費期限は、製造・加工日から、おおむね五日以内とすることが法律で定められています。

 いずれにしても、賞味期限や消費期限で重要なことは、食品が指定された方法で保存されていることです。

 ところで、賞味期限が消費期限に変わるものもあります。たとえば、肉は生ものですが、工場で熟成され、出荷された直後は、1ヶ月ぐらいの賞味期限がつけられます。スーパーや小売店に入荷すると冷凍庫に保存されますが、パッケージにつめて店頭に並べる時点で消費期限がつけられます。消費期限1日前になると、安売りが始まりますね。売れなかったものはお惣菜の材料などに使われます。

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2020年5月13日 (水)

「お通し」か「突き出し」か「チャーム」か

小料理屋や居酒屋さんで、席に座ると出てくる「つまみ」のことを、「お通し」とか「突き出し」と言います。ご馳走になるこちら側としては、どちらも同じようなものですが、この呼び方の違いは関東と関西での呼び方に由来しています。

関東では、注文を帳場に通しましたという意味合いで出す「おつまみ」を「お通し」と呼ぶようになりました。一方、関西では、料理を出す前に、酒の肴として出す「おつまみ」を「突き出し」と呼びようになりました。懐石料理が始まる前に出てくるのが「突き出し」です。

「チャーム」はバーなどでテーブルチャージに伴って出てくる「おつまみ」です。「お通し」や「突き出し」は有料ですが、「チャーム」は基本的に無料で、チャームそのものの料金はテーブルチャージに含まれています。

このように「お通し」と「突き出し」と「チャーム」は本来の意味は異なるのですが、どちらも最初に出てくる「つまみ」のことです。

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2020年5月 8日 (金)

ウイルスの存在理由⑤ーまとめ

 ウイルスの存在理由について、起源ワクチン遺伝子組み換え技術ミクロなモノ造りについて考えてみました。

 そもそも、ウイルスは人類が誕生するずっと前から地球に存在していました。最初の猿人が現れたのがおよそ700万年前、現在の人類の祖先が現れたのはおよそ20年前です。それに対して、ウイルスが生まれたのはおよそ30億年前と考えられています。ウイルスが存在したから生物の進化もあったのです。ウイルスが存在していなければ、人類も誕生していなかったかもしれません。

 また、ここで紹介した最新の技術を使うことによって、人類はウイルスをより有益なもととして扱うことができるようなるでしょう。

 そのように考えると、ウイルスの存在理由は「ある」と結論づけることができるでしょう。しかしながら、ウイルスの存在理由というのは人間(筆者)の勝手な判断基準で、考えること自体がおこがましいことかもしれません。『善玉ウイルス』『悪玉ウイルス』『善悪両方の働きをするウイルス』というのも人間にとっての判断でしょう。

 遺伝子組み換え技術を使えば、迅速に新しいウイルスを作り出すことができます。しかし、この技術が悪用されると、生物兵器などが簡単に作られてしまうことにもなり兼ねません。さまざまな技術を使いこなし、ウイルスをどう利用するのかは人間側の問題だということを忘れてはいけないでしょう。

 下記は中古本ですが、ウイルスと地球の声明について論じており、とても面白いです。ただし、現在はamazonでは中古本も入手不可能のようです。

 

同じ著者の下記の本は電子書籍版は入手できます。

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2020年5月 7日 (木)

ウイルスの存在理由④ーウイルスとモノづくり

 最近になってもの作りの技術で注目を受けているのがナノテクノロジーです。ナノテクノロジーとは、一口に言えば、極めて微細な加工をしたり、極めて小さなものを作ったりする技術のことです。原子や分子を操作・制御したり、原子や分子に近いサイズのスケールで物質の構造や配列を制御したりすることによって、新しい機能、優れた特性を生み出す技術のことです。ナノテクノロジーの「ナノ(n)」は私たちが聞き慣れているセンチ(c)やミリ(m)と同じく、単位の前につける接頭辞です。ナノは10億分の1を意味し、長さの単位メートルと使うとナノメートル(nm)ということになります。1ナノメートルは10億分の1メートル、すなわち100万分の1ミリメートルです。

 ウィルスは光学顕微鏡で観察できないことからわかるように、その大きさは数十ナノメートルから数百ナノメートルの大きさです。この小さなサイズで、特定の細胞に寄生して、自分自身を複製したり、細胞を破壊したりします。こうしたウィルスの性質を利用して、現在、ミクロな世界で、ものを加工したり、組み立てたりするための工具としてウィルスを利用する研究が進んでいます。

 例えば、米国の研究グループは遺伝子操作によって電気を通す金属を集める性質を与えたウイルスを並べることによって、直径6ナノメートルの極細の電線を作ることに成功しています。この電線を使うことによって、従来よりも小型で大容量の電池を作ることに成功しました。これらの電池は現在のところ研究段階ですが、さらに研究を進めると、従来の電池よりも高性能な電池が作れるようになると期待されています。

モノづくりのミクロな現場で活躍するウィルスが省エネルギー対策や環境問題にひと役買うときが来るかもしれません。

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2020年5月 6日 (水)

ウイルスの存在理由③ーウイルスと遺伝子組換え技術

 新型インフルエンザが出現したように、ウィルスは自然の中で突然変異を起こす場合があります。現在においては、遺伝子組換え技術を使って人工的にウィルスの突然変異を起こすことが可能になっています。

 1999年に日本の研究グループが遺伝子組換え技術を使って、世界で初めて人工的にインフルエンザウィルスを作り出すことに成功しました。わざわざインフルエンザウィルスを作ることに何の意味があるのだろうと思うかもしれませんが、インフルエンザの予防ワクチンを作るのに役に立ち、インフルエンザそののもの研究が進みます。

 現在では遺伝子組み替え技術を使ったガンのウィルス治療などの研究も進んでいます。もともとウィルスはある細胞を狙って寄生しますが、遺伝子組み替え技術によってガン細胞のみに寄生するウィルスを作り出すことができます。このウィルスに抗がん剤の効果を高める性質をもたせたり、あるいはガン細胞を直接破壊する性質を持たせたりすることによって、ガンを治療をする方法が研究されています。

 また、ウィルスは食品添加物として利用することができるようになっています。ウィルスには細菌に寄生するバクテリオファージと呼ばれるウィルスがあります。遺伝子組み替え技術を使うと特定の細菌を殺すウィルスを作り出すことができます。食品が腐るというのは、細菌によって食品が腐敗することですから、このウィルスを使うと、食品を長持ちさせることができます。つまり、ウィルスが食品の防腐剤となるのです。このウィルスは細菌に寄生するウイルスなため、動植物の細胞では増殖しません。人に対する安全性も問題ないと考えられており、米国では認可されています。

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2020年5月 5日 (火)

ウイルスの存在理由②ーウイルスとワクチン

 ウイルスは人間に悪影響を及ぼすものという認識をもっている人が多いと思います。ウイルスはラテン語で毒という意味で、病気を引き起こすものという意味で名付けられました。事実、これまでに多くのウイルスが人間の病気を引き起こしてきました。

 例えば、天然痘はウイルスが原因の感染症ですが、過去に多くの死者を出しています。しかし、1797年にイギリスの医学者エドワード・ジェンナーによって天然痘ワクチンが開発されると、天然痘患者の数が激減していきました。

 WHO(世界保健機構)は1980年に天然痘は根絶されたと宣言しています。その後、世界中の研究機関で保管されていた天然痘ウイルスは米国とロシア(当時はソビエト)の研究機関で厳重に管理されることになりました。

 WHOは保管されているウイルスを廃棄するよう決めましたが、米国とロシアは、天然痘ウイルスが外部に持ち出された可能性があり、生物兵器として使われたときの対策や、将来のワクチンの研究開発のためにも保存しておくべきであると主張しました。

 なにしろ、天然痘ウイルスが根絶されてからは、予防接種をしたことがない人が増えていますし、過去に予防接種を受けた人もすでに免疫を失っている可能性があります。ウイルスが生物兵器としてテロに利用された場合、大きな被害が出ることは容易に想像できます。

 この主張に多くの国が賛同し、天然痘ウイルスは今でも保存され続けています。今のところ、天然痘ウイルスの存在理由はあるとされているわけです。

 こうした話は天然痘に限った話ではありませんが、生物兵器の話を除いても、ウイルスを根絶させてしまうと、そのウイルスに関する研究や新しい予防ワクチンの研究ができなくなってしまいます。

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2020年5月 4日 (月)

ウイルスの存在理由①ーウイルスの起源

 ウィルスは動植物や細菌類などの生きた細胞に寄生して増殖する病原体です。ウィルスは自分自身では増殖することができません。また、細胞構造を持たず、細胞外では結晶化するものもあり、生物学的には非生物と定義されています。しかし、ウィルスは遺伝子を有しており、生物の細胞を利用しなければならないという条件つきではあるものの、自分自身と同じもの複製して増殖することができるという意味においては、生物の特徴をもっています。このことから、ウィルスは、非生物ではあるけれども、生物とまったく無関係なものとは言い切れないという側面があります。

 ウィルスが発見された当時、ウィルスは細菌よりも下等な生物ではないかと考えらていました。その後、ウィルスの解明が進むに従って、ウィルスは地球上で生物が誕生する過程で生じたものであるという説や、細菌が進化したものであるという説がありました。

 現在においてはウィルスはトランスポゾンと呼ばれる細胞内で移動できる遺伝子、いわゆる「動く遺伝子」が変化して、細胞の中から飛び出し、他の生物の細胞に移動できるようになったものと考えられています。

 そもそも、自然にあるものの存在理由や存在意義というのは、私たち人間が勝手に「ある」とか「ない」とか決めつけているものです。もちろん、勝手に決めるといっても、でたらめではなく、人間から見たある一定の基準はあるでしょう。おそらく多くの場合において、私たちは人間にとって有害なものや無益なものは存在理由がないと考えがちでしょう。

 しかし、自然に存在するものに存在理由や存在意義を求めるのは筋違いのような気がします。ですから、自然界におけるウィルスの存在理由について、人間との利害関係を抜きにした根源的な答えを出すことはできません。そこで、ここではあえて人間とウィルスとの関わり合いを考えたうえで、ウィルスの存在理由について考えるみることにします(続きは後日アップします)。

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