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「グリーン・ホーネット」は「ローン・レンジャー」の原作者フラン・ストライカーが創作したスーパーヒーローです。1935年にデトロイトのラジオ放送局WXYZオーナーで「ローン・レンジャー」を手がけたジョージ・W・トレンドルは「ローン・レンジャー」に続く新シリーズの制作を考えました。トレンドルはストライカーとディレクターのジェームズ・ジュエルとともに政治が腐敗した世の中でも1人の男が悪と戦うことができることを示す物語とすることにしました。そしてトレンドルがこの物語に蜂の要素を取り入れるよう指示したことから題名に「ホーネット」が選ばれました。しかし「ホーネット」は権利上の問題が起こる可能性があったためレッドなどの色名を加えることになり最終的に「グリーン・ホーネット」となりました。
「グリーン・ホーネット」の正体はデイリーセンチネル新聞社の社長ブリット・リードです。ブリッド・リードは帽子に緑色のマスクとコートの姿で正体を隠し悪人と犯罪に立ち向かう謎のヒーロー「グリーン・ホーネット」として活躍します。「グリーン・ホーネット」は助手兼運転手で武術の達人ケイトーと愛車ブラックビューティー号で現場にかけつけます。「グリーン・ホーネット」の活動は自警団的だったため無法者と見なされました。これを利用して悪人とコンタクトをとり潜入捜査を行い証拠を集め悪人を警察に逮捕させます。
ラジオドラマでは「グリーン・ホーネット」は「ローン・レンジャー」の甥の息子という設定になっています。ケイトーは当初のナレーションでは日本人とされていましたが第二次世界大戦で日米関係が悪化したことから1941年にはフィリピン出身とされました。映画「グリーン・ホーネット」(1940年)と「グリーン・ホーネット 逆襲!」(1941年)では韓国人となっています。
ラジオドラマ放送以来「グリーン・ホーネット」の作品はいろいろありますがその中でも有名なのは1966年から1967年にかけて放映されたテレビドラマ「グリーン・ホーネット」です。 テレビドラマ「バットマン」の人気にあやかりテレビドラマ化されました。ブリッド・リードはヴァン・ウィリアムズ、ケイトーはブルース・リーが演じました。日本でも1967年1月17日からNTV系で放送されました。先行して放映されたいたテレビドラマ「バットマン」にも「グリーン・ホーネット」が登場するエピソードがあります。

グリーン・ホーネット(ブラッド・リード)とカトー
グリーン・ホーネットの助手ケイトーはテレビドラマの日本語版ではカトーと発音され加藤と表記されました。カトーを演じたのは有名になる前のブルース・リーです。このテレビドラマ出演が後にハリウッド映画「燃えよドラゴン」(1973年)の主演に繋がったことを考えると、「グリーン・ホーネット」はブルース・リーの出世作と言えるでしょう。「燃えよドラゴン」公開後、テレビドラマをブルース・リーを中心に再編した映画「ブルース・リーのグリーン・ホーネット 」(1974年)、「ブルース・リー 電光石火」(1976年)が公開されいます。主役がカトーになっています。

「ブルース・リーのグリーン・ホーネット」のシングルレコード
ブルース・リーは映画ではヌンチャクを「ドラゴン怒の鉄拳」(1972年)から使用していますが、1966年に放送されたこのテレビドラマ「グリーン・ホーネット」で使い始めています。ブルース・リーの動作が速くテレビ画面いっぱいに動くため撮影に失敗することが多かったことから画面に収まるアクションとしてヌンチャクを採用しました。このときブルース・リーは武術家ダン・イノサントからヌンチャクの指導を受けています。ヌンチャクの縁でダン・イノサントは「死亡遊戯」にフィリピンカリの使い手として登場しています。
次の映像は「バットマン」に出演する「グリーン・ホーネット」です。
Batman meets The Green Hornet | Batman 1966
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