根室車石|自然が作り上げた巨大な車輪
北海道根室市の花咲岬に位置する車石(根室車石)は北海道の大自然が数千万年の歳月をかけて作り上げたものです。その名の通り巨大な荷車の車輪を思わせる独特な形状から車石と呼ばれるようになりました。昭和14年(1939年)に国の天然記念物に指定されています。
車石は専門用語で枕状溶岩(まくらじょうようがん)」と呼ばれる岩です。 今から約6,000万年から1億年前の白亜紀にこの地は深い海底にありました。枕状溶岩は海底火山の噴火によって噴出した溶岩が海水で冷却され膜のように固まりますが、次々と新しい溶岩が押し出されるた枕のように丸い塊となって積み重なったものです。枕状溶岩自体はめずらしいものではありません。通常は数十センチメートルから1メートルの大きさです。
車石の特徴である中心から外側へ広がる放射状節理(ほうしゃじょうせつり)は、溶岩が冷えて固まる際の収縮によって形成されたものです。 熱い溶岩が冷えるとき体積が現象するためひび割れが生じます。車石のような丸い塊の場合、表面から中心に向かって冷えていくため、ひび割れが中心に集まるように規則正しく入ります。これが車輪の輻(や)=スポークのように見えます。
根室車石は直径約6メートルにも達します。これほどまでに巨大で放射状節理が綺麗に対称的に現れているものは世界でも類を見ません。根室の車石は単なる珍しい形の岩ではなく地球の大自然が時間をかけて作り上げた巨大な芸術と言えるでしょう。
花咲岬の周辺は波の浸食により削られた断崖が続いています。周囲の岩場にも無数の枕状溶岩を見つけることができます。 荒々しい太平洋の白波と褐色の岩肌の景色はまさに最果の地を象徴する絶景といえるでしょう。
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