函館ハリストス正教会が重要文化財に指定される(1983年6月2日)
函館ハリストス正教会は日本ハリストス正教会に属する主の復活聖堂を備える教会です。ハリストスはギリア語でイエス・キリストを意味します。歴史上、日本における正教会の聖堂を有する最初の教会でもあり、伝道の拠点でもあります。
なぜ函館が拠点になったのかは江戸幕府とロシアが1855年と1858年に結んだ日露和親条約と日露修好通商条約に関係しています。江戸幕府が函館を開港すると、初代ロシア領事ゴシュケヴィッチが来函しました。ゴシュケヴィッチは1600年に港と市街を見渡せる現在の地にロシア領事館を開き、その付属聖堂として函館ハリストス正教会復活聖堂を建立しました。1861年、修道司祭の亜使徒聖ニコライが来函、日本で初めて正教会を伝えました。
最初の聖堂は1907年の函館大火で焼失しています。現在の聖堂は1916年に再建されたものです。聖堂および聖堂内の聖障は1983年に国の重要文化財に指定されています。また、函館ハリストス正教会はその鐘の音から市民の間で「ガンガン寺」という名前で親しまれ、1996年に環境省の「残したい日本の音風景100選」に選ばれています。
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