2024年の流行語大賞は「ふてほど」?
2024年の流行語大賞が発表されました。「ふてほど」が選ばれたようです。流行語ということですが自分は「ふてほど」という言葉は初めて知りました。ニュースの解説をみたところ今年1月から金曜日午後10時に放送されたTBS金曜日ドラマ「不適切にもほどがある!」のタイトルに由来する言葉だそうです。
自分はテレビはほとんど見ないし金曜日の夜は居酒屋あたりにいることが多いので「不適切にもほどがある!」というドラマも知りませんでした。しかし、流行語大賞となるからにはどこかで見かけたり聞いたりすることがあるはずだろうと思いますが「まったく記憶にございません」。以前、流行語大賞になった「倍返し」や「じぇじぇじぇ」はテレビを見ていなくても自然と目や耳に入ってきていました。
主演の阿部サダヲさんも「ふてほど」という言葉を自分たちで言った事は一度もないと会見で言われているぐらいですからドラマをまったく見ていない自分が知らないのも納得できます。さて「不適切にもほどがある!」のドラマの内容を調べてみるとバブル時代の1986年を生きるおじさんがコンプライアンスの厳しい2024年にタイムスリップして時代の変化に翻弄される話のようで確かに面白そうなドラマです。しかし、本当に「ふてほど」という言葉が流行したのでしょうか。
そんなときに便利なのが「Googleトレンド」です。現在や過去に検索されたキーワードを教えてくれます。さっそく「ふてほど」について過去12ヶ月の状況を調べてみたところ次のような結果となりました。番組放送当時には少しは検索されていたようですが、流行語大賞を取った後に激増していることがわかります。
一方、「不適切にもほどがある」で調べてみた結果が下記の通りです。流行語大賞「ふてほど」が発表された後よりも番組放送当時によく、「不適切にもほどがある」は検索されていたことがわかります。
この結果を鑑みると「ふてほど」が本当に流行していたのか疑問が残ります。しかし、流行語大賞は「現代用語の基礎知識」(自由国民社)の読者アンケートの結果から編集部が選出しその中から7名で構成される新語・流行語大賞選考委員会によってトップテンと大賞が選ばれます。査読者アンケートの結果の中に「ふてほど」が存在していたということになります。アンケートの回答者がテレビ世代なのかもしれませんが、もしそうであるならば流行語の募集は読者アンケートの他にSNSでも行った方が良いのかもしれません。
また今年はマイナスイメージの言葉をよく見たり聞いたりしたので流行語大賞の選定には苦労したのではないかと想像できます。
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