藤子不二雄先生の作品と言えば主人公のキャラクターが少年の家にやってきて居候をはじめ物語を繰り広げるのが定番です。
藤子不二雄先生の作品は1960年代後半にオバケのQ太郎やパーマンが大人気となりテレビアニメ化されましたが、多くの漫画は小学館の学年誌や週刊少年サンデーなどで良く読んでいたように思います。パーマンの後にアニメ化されたのは「ウメ星デンカ」でした。「ウメ星デンカ」は1968年に雑誌の掲載が始まり1969年にはテレビアニメが放送されています。「ジャングル黒べえ」は1973年に雑誌連載とテレビアニメが同時にスタートしています。
「ドラえもん」は1969年に雑誌の連載が始まりました。「ドラえもん」は週刊少年サンデーでの連載はなく学年誌での掲載でした。22世紀の未来に住むセワシ君の家族は厳しい生活をしていました。その原因は祖父のび太の借金のせいでした。のび太の未来を変えるためにセワシ君は子守用の猫型ロボットのドラえもんをのび太のもとに連れてきました。机の引き出しから現れるのも斬新でしたし、ドラえもんが未来の道具を使ってのび太を助けるという展開も面白かったのです。ところが「ドラえもん」は学年誌にしか掲載されていなかったこともあり広く知られていなかったことからアニメ化されませんでした。漫画を見ていた子どもたちはとても面白いのにどうしてアニメ化されないのだろうと思ったものです。
その「ドラえもん」が1973年4月1日に遂にアニメ化され日本テレビ系列で放送されたのです。とても楽しみにしていたのですが、アニメ版のドラえもんの雰囲気は世話好きなおじさんみたいで物語もドタバタで漫画版とずいぶんと異なりました。漫画版「ドラえもん」がマイナーな存在であり原作も1話あたりの物語が短かったためアニメ化にあたり漫画版とは異なる趣向を取り入れたのだと思います。しばらくは見ていたのですが、そのうち見なくなってしまいました。アニメ制作会社が解散したこともあり、1973年アニメ版「ドラえもん」はわずか半年で終了してしまいました。アニメ制作会社の解散は知りませんでしたが子どもながらに「ドラえもん」のアニメ化は失敗したと思いました。
アニメは終了してしまいましたが、やはり漫画版「ドラえもん」は面白かったのです。漫画の雰囲気通りのアニメが始まらないかとずっと楽しみにしていましたがなかなかアニメ化されませんでした。この背景には1973年のアニメの問題があったようで、原作者の藤子・F・不二雄先生も「ドラえもん」の再アニメ化には慎重になっていたようです。
1977年に小学館のコロコロコミックが創刊させると藤子・F・不二雄先生の漫画がたくさん連載されるようになり「ドラえもん」の人気も上昇しました。再度のアニメ化の気運が高まりテレビ朝日に企画が持ち込まれましたが、1973年のアニメの影響で話はスムーズに進みませんでした。1973年のアニメは失敗作と捉えられ再度アニメ化しても成功しないだろうとテレビ朝日が慎重になったのです。結局、十分な放送枠を得ることができずプライムタイムの番組へつなぐ役割の番組となりました。
こうして1979年版のアニメ版「ドラえもん」は1979年4月2日に始まりました。この番組は月曜日から土曜日 18:50 から 19:00まで10分間放送されましたが全国放送ではありませんでした。この毎日の10分間の放送は再編集され30分版としてまとめられ、テレビ朝日系列で1979年4月8日からで毎週日曜日8:30~9:00まで全国放送されました。新しいアニメ版の「ドラえもん」の人気は上昇し、1989年4月14日から金曜日19:00~19:30の放送枠となりました。「ドラえもん」の人気はどんどん上昇し、子どもから大人までが楽しむことができるテレビアニメとなりました。1979年版「ドラえもん」は1979年4月2日から2005年3月18日まで26年間続いた長寿番組になりました。
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・マッハGoGoGo放送開始(1967年4月2日)
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・バカボンのパパ参上「天才バカボン」放送開始(1971年9月25日)
・テレビアニメ「バビル2世」放送開始(1973年1月1日)
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・銀河鉄道999放送開始(1978年9月14日)
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