カテゴリー「色の話」の4件の記事

2026年1月13日 (火)

光の三兄弟の物語|光の三原色のおはなし

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 街で一番高いビルの屋上に3人の兄弟が住んでいました。 情熱的でいつも目立ちたがりの長男のレッド、穏やかでいつもマイペースな次男のグリーン、そしてクールでいつも冷静沈着な三男のブルー。彼らの仕事は街を光で彩ることです。

光の三兄弟の物語|光の三原色のおはなし
光の三兄弟の物語|光の三原色のおはなし

 ある晩、雪がしんしんと降りました。街はすっかり雪化粧となりました。3人はこの真っ白な情景を美しく照らすことにしました。

 レッドは「俺が一番強く光ればきっと綺麗な景色になる」と光を放ちました。すると雪景色は真っ赤な夕焼けのように染まってしまいました。するとグリーンが言いました。「いやいや僕が光を加えて落ち着かせよう」。レッドより強い光を放つと雪景色は芝生のような黄緑色になってしまいました。その様子を見ていたブルーは「計算が足りないよ」 と言って強い光を放ちました。雪化粧は凍りつくような青色に染まってしまいました。街を歩く人たちは「変な雪化粧だね」と不思議そうに通り過ぎていきました。

 3人はそれぞれ光の強さを変えますが、綺麗な雪景色は浮かび上がりません。やがて彼らは気がつきました。それぞれが主役になろうとしているうちは美しい雪景色を浮かび上がらせることはできないことに。3人はかけ声をかけながらそれぞれの光を同じ強さで重ねる実験をしてみました。レッドとグーリンの光を混ぜると鮮やかなイエローに、グリーンとブルーの光を混ぜると爽やかなシアン、レッドとブルーの光を混ぜると華やかなマゼンタになりました。3人の光がすべて重なったところは透き通るような白色をしていました。

光の三原色と色の三原色
光の三原色 RGB 色の三原色 CMY

 こうして3人は雪景色を見事な白に輝かせることができました。そしてそれぞれの光の強さを変えて雪景色をさまざまな色に照らしました。街行く人々は足を止めて綺麗な雪景色を堪能しました。レッド・グリーン・ブルーの三兄弟は雪景色を美しく浮かび上がらせたことを誇らしく思いました。自分たちはバラバラの色だけど協調していろいろ重ね合わせることで色とりどりの世界を作り出せることを理解したのです。三兄弟は夜明けまで真っ赤に染まる朝焼け、公園の緑の木々、抜けるような青空を代わる代わる作り出し街を照らし続けました。

光の三原色」と「色の三原色」の原理と仕組みについては下記のページを参照してください。
【関連記事】「光の三原色」と「色の三原色」の原理と仕組み|色が見える仕組み(7)

 

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2025年12月30日 (火)

光の三原色と色の三原色の英語表記

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 光の三原色色の三原色は、英語ではそれぞれ以下のように表記されます。

「光の三原色」と「色の三原色」の原理と仕組みについては下記のページを参照してください。
【関連記事】ココログ 「光の三原色」と「色の三原色」の原理と仕組み|色が見える仕組み(7)

光の三原色と色の三原色
光の三原色と色の三原色

〇光の三原色

 光の三原色はテレビやパソコンのモニターなど自ら光を放つものの色の混色の基本となる色です。赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の三色です。それぞれの色の頭文字をとってRGBとも呼ばれます。光の三原色をすべて混合すると白(White)になります。

 光の三原色は英語では次のように表記されます。

  • The three primary colors of light
  • Primary colors of light 
  • Additive primary colors 

 混色の原理の加法混色Additive color mixing と言います。

〇 色の三原色

 絵の具やプリンターのインクなど物体の表面で反射した光の色の混色の基本となる色です。青緑(Cyan)、赤紫(Magenta)、黄色(Yellow)の三色です。それぞれの色の頭文字をとってCMYとも呼ばれます。色の三原色をすべて混合すると黒(Black)になります。実際には理想的な黒は作れないため黒インクが使われます。この黒インクの黒は Key Plate と呼ばれ、色の三原色にKey Plateを加えたものをCMYKと呼びます。

 色の三原色は英語では次のように表記されます。

  • The three primary colors of pigment
  • Primary colors of pigment
  • Substractive primary colors 

 混色の原理の減封混色は Subtractive color mixing と言います。

 

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2025年12月19日 (金)

新選組の色|隊服の浅葱色と誠の赤色

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 新選組を象徴する色は隊服に用いられた浅葱色(あさぎいろ)と誠の隊旗の赤色です。

 浅葱色は藍で数回染めた透明感のある明るい青緑(シアン)です。広く知られている新選組の隊服は浅葱色の羽織に袖口と裾に白いだんだら模様(山形模様)入っています。このだんだら模様は当時人気だった歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」に登場する赤穂浪士の装束を模したものと言われています。武士としての忠義を示すもので副長の土方歳三が考案したと伝えられています。

 浅葱色の隊服と並んで新選組の象徴とされるのが隊旗の「誠」の文字です。新選組の隊旗の地色は赤色で、そこに金色または白色で「誠」の文字が染め抜かれています。「誠」の文字と赤色は「赤心」(せきしん)や「赤誠」(せきせい)と呼ばれ、真心や偽りのない心を意味しています。だんだら模様は上述の通りです。

新選組隊旗
新選組隊旗(amazon.co.jp)

 新選組はそれぞれ異なる意味を持つ浅葱色と赤色を組織の象徴として用いることで、武士と忠義の精神を表現したのです。

 偶然なのか意図的なのかはわかりまえんが、浅葱色と赤色は補色の関係になっています。

 【参考】「光の三原色」と「色の三原色」の原理と仕組み|色が見える仕組み(7) 

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2025年12月14日 (日)

江戸時代の色彩文化と色の三原色

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 現代において「色の三原色」はシアン(青緑)・マゼンタ(赤紫)・イエロー(黄色)の3色(CMY)のことです。「光の三原色」はレッド(赤)・グリーン(緑)・ブルー(青)の3色(RGB)のことです。

 【参考】「光の三原色」と「色の三原色」の原理と仕組み|色が見える仕組み(7)

 庶民文化が花開いた江戸時代には衣服、工芸品、浮世絵、錦絵などに多彩な色が使われました。しかしながら江戸時代には化学染料や顔料が存在していませんでしたから、身近な自然由来の素材で染料や色材を作り出していました。当時は系統的な「光の三原色」や「色の三原色」を背景とした色彩学や染色技術はありませんでしたが、「色の三原色」と言える染料として広く用いられたのは藍(あい)・紅(べに)・苅安(かりやす)です。この3色の染料に加えて高貴な色として使われたのが江戸紫(えどむらさき)です。黒(くろ)は染料としては多様でしたが絵の具としては墨(すみ)が使われました。江戸時代は衣服の色は身分や奢侈禁止令(贅沢の禁止令)によって制限されていました。そのため人々は様々な中間色を生み出しました。

江戸の色彩三役:藍、紅、刈安
江戸の色彩三役:藍、紅、刈安

 藍はタデ科の植物である蓼藍(たであい)の葉から作られました。藍染めは日本の代表的な染色技術で深くて渋みのある青色を生み出します。染め重ねをすることにより縹(はなだ)・紺(こん)・濃紺(のうこん)を作ることができます。奢侈禁止令で藍は許されていたこともあり、庶民の衣服に広く用いられました。

 紅はキク科の植物の紅花(べにばな)から作られました。紅花から得られる赤色の色素は高値で取引されました。とりわけ濃い紅色は女性の着物や口紅に使われました。鮮やかな紅色は贅沢品とされ奢侈禁止令の対象とされましたが、薄い桃色や桜色などの中間色は広く使われました。

 苅安はイネ科の植物である刈安(かりやす)から作られました。刈安は黄色を染めるための染料です。刈安は藍と組み合わせると緑色となり、紅と組み合わせると橙色となるなど中間色を作る上で重要な基本の色でした。

 江戸紫は紫草(ムラサキ)の紫根から作られました。青みが強い紫色で江戸の町人文化を象徴する色でした。同じ原料で作られる京都の京紫(きょうむらさき )は赤みを帯びた紫色です。江戸紫は歌舞伎役者の衣装に多用されています。

 墨は菜種油を燃やして得られる煤から作られました。水墨画、浮世絵、錦絵の線描に広く使用されました。水で薄めて濃淡を容易に操れることから影や夜景の描画にも使われました。染料としての黒は墨染めに加えて藍や刈安などに鉄分を媒染剤として加えた鉄媒染なども使われました。

 上記の基本の三色に加えて茶(ちゃ)や鼠(ねずみ)も広く使われました。奢侈禁止令が厳しくなると人々は鮮やかな色を使用することができなくなりました。そこで基本の色を使って様々な中間色が生み出されました。

 江戸時代の「色の三原色」は現代の定義とは異なりますが、当時の多様な色彩を支えた基本の色は「藍」「紅」「苅安」の3色でした。浮世絵や錦絵などには鉱物顔料が使われる場合もありました。浮世絵や錦絵は限られた色材を使いつつも高度な技術で豊かな色彩表現しました。

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