カテゴリー「随筆」の9件の記事

2021年9月29日 (水)

招かれざるスリッパ

 とある温泉SPA。ある日ロッカールームに謎の物体をふたつ発見して思わず後退り。

 なんだー?と近づいて見たら、ここにあるはずのないスリッパ。

ロッカールームに謎の物体がふたつ
ロッカールームに謎の物体がふたつ

 次の写真と同じ類のスリッパです。

トイレのスリッパ
トイレのスリッパ

 うろたえるではない。たまに見る光景だし、自分もやってしまいそうになったことはあっただろう。もちろん、すぐ気がついて元に戻しましたが(^^

 しかし、この現場のロッカールームはトイレから50メートル以上の距離がありますし、そもそも館内は基本的には裸足です。

 どうして気がつかなかったのか謎です。

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2021年4月 8日 (木)

続・あの人と焼き肉を食べるときの注意事項

 先日「あの人と焼肉を食べるときの注意事項」の記事を投稿したが、あの話には続編があったのである。

焼肉の兵法
焼肉の兵法

 前回の記事は他人が大事に育てた肉をあっという間にかっさらっていく人との攻防を綴ったものですが、もう1人すごい人がいるので紹介しましょう。

 彼は最初は普通に焼き肉を食べているのだが、ある時点から「さーてっと」とか言いながら食べ方を変えてくる。

 すると焼き加減は肉で網をなぜる程度に留めて、そのままタレをつけてご飯の上におきガブガブっと食べる。

 ステーキで言えば超レアである。もう少し焼こうよという話は通じない。

 こういう食べ方だから、彼は箸でいったんつかんだ肉を口に入れるまで放すことはないのだ。

 そういう意味では、彼は、領空侵犯はしないし、他人が育てた肉もかっさらうことはない。

 だから、彼には鶏肉デゴイはいらない。

 前回紹介した他人の肉をかっさらっていくあの人に比べれば極めて紳士的といえよう。

 しかし、彼と焼き肉を食べる場合の大きな問題は1枚の肉を焼いて食べるまでの時間だ。

 大きな問題はこのプロセスが超高速で繰り返されることなのである。

 これはある意味で自分との戦いである。

 負けるな俺!

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2021年4月 1日 (木)

古代遺跡からロックバンド壁画発見

 アメリカのニューヨークの古代都市遺跡から、11000年前に活躍していたと思われる音楽バンドの壁画と彼らが音楽を奏でるのに使っていたと思われる楽器という道具が見つかった。

古代遺跡ロックバンド壁画
古代遺跡ロックバンド壁画

 専門家によると、このバンドは20世紀後半から21世紀にかけて活躍していたKISSという名前のバンドらしい。彼らは覆面バンドとして有名だったようで、壁画の顔からも顔に仮面をつけていたことがうかがえる。

 当時、ニューヨークで流行していた音楽はロックンロールというジャンルで、現代の音楽とはまったく違っていたという。彼らが使っていた楽器は、エレキギターといって、金属で作った弦を木製のボディに取り付け、この弦をつま弾くことによって出る音を電気回路で増幅していたという。また、円筒の両側に動物の皮などを張り付けて、それを叩くことによって音を出したドラムという楽器や、円盤状の金属を叩いて音を出すシンバルという楽器も使っていたという。こうした楽器は多くの遺跡からも出てくるが、このように古いタイプのものが発掘される例はめずらしいという。

 現代における音楽は、私たちが考えたり、想像したことを、脳から電気信号として取り出し、コンピュータを使って音として再現したものである。当時はそのような技術がなかったため、楽器という道具を使って音を鳴らすことにより、人間の考えや感情を音楽として表現していたという。この楽器を使った音楽の作成は人類が古くから音楽を作る方法として開発してきたもので、楽器もいろいろな種類があったという。遺跡からは、また違うタイプの楽器が新たに見つかることも期待されており、多くの専門家が注目しているという。

(西暦13021年4月1日 A.P.ルフール記者)

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2021年3月31日 (水)

あの人と焼肉を食べるときの注意事項

 焼肉が時として戦になることがあることはご存知か。

焼肉の兵法
焼肉の兵法

 自分はあの人と焼肉を食べるときに戦となる。

 戦を仕掛けるのは自分ではなくあの人である。

 この文章は焼肉の戦を兵法を記したものである。

 戦闘の場となる網は狭いが、その狭い戦闘領域に自分の領土を仮想的に作ろう。

 その領土に入ってくるあの人の箸は領空侵犯をしているという認識をもとう。

 箸には箸をもって迎撃せよ。普通の敵はそれで退散するが、あの人は迎撃には屈しないのである。

 そして、極めて重要なことは、あの人の領空侵犯はその辺に転がっている肉をもっていくだけではないのだ。

 こちらが時間をかけて育てた肉をかっさらっていくのである。

 自分の箸を自分の肉から外したら最後だ。

 横からびゅーんとあの人の箸が出てくるのだ。

 そして、悲しいかな、自分が育てた肉は宙を舞いながら、あの人の口へと入っていくのだ。

 あの人の箸はたいていの場合は迎撃がきかない。

 何の遠慮もなく、何の恥じらいもなく、人が焼いて育てた肉をかっさらっていくのだ。

 しかし、そんなあの人にも弱点があったのだ。

 行動をよく観察すると、種類に関係なく焼けた肉を食べてくという習性があることに気がついたのだ。

 そのようなあの人に有効なのが囮兵器の鶏肉デゴイである。

 自分が育てている牛肉のまわりに鶏肉デゴイをばらまくのだ。

 どうやら肉ならなんでも良いらしい。食べる、食べる、鶏肉デゴイを。

 その間にロース、カルビ、ハラミを食べまくろう。

 がんばれ俺!

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2021年3月29日 (月)

迷探偵 バス停の靴の謎を解く

 いつもバス停でバスを待っていたらベンチの下に何かがあることに気がついた。

バス停に靴
バス停に靴

 見ると靴が綺麗に揃えて置いてあるではないか。

 いったいどのような経緯でこんなところに靴があるのだろう。

 明治時代に初めて鉄道が開通した頃、一番の忘れ物は靴だったらしい。

 乗り方の作法を勘違いして靴を脱いで列車に乗る人がたくさんいたのだ。

 靴はホームに取り残されることになるから、降りる駅で靴がない状況に陥る。

 令和のこの時代にバスに靴を脱いで乗る人がいるはずがない。

 それではなぜここに靴が置いてあるのか。

 あらゆる状況を想像しても合理的な理由が見つからない。

 翌日になると靴がベンチの上に置いてあった。

 誰かが忘れ物を見やすい位置に置いたのだろう。

 いやどうやらそうではないようだ。

 靴を見て一つの仮説が浮かんだ。

続・バス停に靴
続・バス停に靴

 これが謎の靴の拡大写真である。

 良く見ると靴底がボロボロになっている。

バス停の靴の正体
バス停の靴の正体

 実はこのバス停の近くには靴を販売している古着屋がある。

 この靴の持ち主はそこで靴を買ったのではないか。

 そしてバス停で靴を履き替えて、古い靴をここに置き去りにしたのではないだろうか。

 我ながら名推理かも。

 名探偵だ

 いや迷探偵か

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2021年3月28日 (日)

はじめてのスーパーシート

 自分が初めてスーパーシートに乗ったのは1990年代後半に福岡に出張したとき。福岡空港から羽田空港へ戻る日本航空の便でした。普通席の予約をとっていたのですが、同行した先輩がスーパーシートのサービスは天下一品だから座席が空いていたらチケットを変更しようと言うのです。カウンターで聞いたところ空席があるということで追加料金を払ってスーパーシートに切り替えました。当時の価格は6000円ぐらいだったと記憶しています。そこから先輩のご自慢の解説が始まったのです。

Photo_20210323182501

先輩「あのねのねぇスーパーシートはねぇ。自分は何回も乗ったので慣れているけど」

自分「はじめてです!」

先輩「乗ったことないからわからないと思うけど待合室が特別室だし最高のサービスなんだよ」

自分「サクララウンジというらしいですね」

先輩「そうそう。自分は何度も利用したけど。ラウンジは初めてなんだよね。ビールなど飲み放題、サンドイッチなど軽食も出てくるだよ」

ラウンジに入る二人

先輩「ここに座ろう。待っていれば注文を聞きにくるから」

しばし経過

自分「誰もこないよ」

先輩「いいから、待っていればいいの」

自分「ちょっと他のお客さんセルフでビール取ってきているよ。軽食なんてないよ。あられのようなお菓子しかない」

先輩「あれシステムが変わったのかな」

しばし経過

自分「そろそろ搭乗時間だよ。優先搭乗だからゲートまで行っておいた方が良いのでは?」

先輩「係員がそろそろ時間ですと言いに来るから待ってれば良い。あわてる必要はない」

しばし経過

放送「○○便にご搭乗のお客様は搭乗時間が近づいていますのでゲートにお越しください」

自分「おいおい」

先輩「あれ?」

ゲートに移動

自分「もう優先搭乗は終わってるじゃん」

長い列の最後尾に並ぶ

先輩「おかしいな。でも機内サービスは最高だから」

飛行機に搭乗

機内サービスは確かに満足

羽田に到着し、荷物荷物受け取りレーンに移動。

先輩「スーパーシートはねぇ。荷物が一番先に出てきて係員が取っくれるら、このあたりにいれば良いんだよ」

しばし経過

自分「あれ?あの荷物、自分らのじゃない?」

ベルトコンベアの上をさっそうと進んでいく荷物たち

あわてて荷物を回収に行く

自分「誰も荷物なんて回収してくれなかったじゃない」

先輩「変だな。俺が前回スーパーシートに乗った時は至れり尽くせりだったんだよ」

自分「それって何年前の話なの」

先輩「忘れた」

自分「ずいぶん前の話だよね」

先輩「そうかも」

自分「・・・」

先輩「わるい、昔とサービス変わってた」

自分「いつの話だよ」

先輩「よしっ!わかった!飲みに行こう!」

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2021年3月20日 (土)

バーチャルに話の腰を折る男

まだ昭和の余韻が残る平成一桁のある年の出来事。

都内で先輩と飲んで終電に飛びのった。

連結器近くの席に座れた。

先輩はずいぶん酔いが回っており、乗った瞬間にZzzz。

上を向いて、口を開けて、グァー。

さすが終電。同じような人が散見。

でも迷惑だよね。

終電だから降りるわけにもいかないし。

私はこの人知りませんモードになるしかない。

知りませんよ、私はこの人のことなんか。

それなのに。

3駅ほど過ぎたところで

むっくりと起きて私の肩を叩く。

「あにょね話の腰を折って申し訳ないが」

話なんかしてないぞ。

「ちょっとトイレ言ってくるわ」

と立ち上がって、連結器のドアを開けようとする。

もしもし、電車の中なんですが。

「あれまだ電車の中か」

と言って席に戻った瞬間にZzzz。

まわりの人たちに迷惑だよなと思ったら

ウケている。みなクスクス笑っている。

苦笑いするしかない。

それからまた3つほど先の駅に到着したとき

また私の肩を叩く

「あにょね話の腰を折って申し訳ないが」

またか。

「ちょっとトイレ言ってくるわ」

今度は電車のドアからホームに出てしまった。

クスクス笑っていた人たちが大慌てで引き戻してくれた。

「あれまだ電車の中か」

席に戻った瞬間にZzzz。

ごめんなさい、すみません、ありがとうございます

まわりの人に謝るしかない。

でも皆さん笑っている。

退屈な終電で面白い漫画を見ているよな感じなのかな。

もう起きないでくれと切に願う

しかし、その願いは通じることはなく

また3駅ほど先で、

「あにょね話の腰を折って申し訳ないが」

と言って立ち上がり、ベルトに手をかける。

いったい何が始まるんだ!

まわりの人は皆後ずさり

何事もなく

「ふぁー」

と言って席に座った瞬間にZzzz。

いったい何をしようとしていたんだ。

さすがにあせったぞ。

次の起きる事件を予知したのか

後ずさりした人たちは戻って来ない。

先輩と私の前にはぽっかりと空いた空間。

私も皆と一緒にそっちに行きたいよ。

そして、また3駅。

やったー目的地の駅である。

着いたよ!

何とか無事に辿り着いた。

皆さん本当にありがとう。

無事帰還のご協力に感謝いたします!

目礼して電車を降りる。

皆が笑っている。

電車を降りると先輩がいきなり走り出す。

どうやらトイレに向かったようだ。

シャーーーーずいぶんと長い。

だいぶたまっていたのだろう。

だいぶすっきりしたご様子。

2人で改札を出る。

自分は右側の出口、先輩は左側の出口だ。

ここでさようなら。

ずいぶん寝たので足元もしっかりしているご様子。

呂律もまわっているようだしタクシーで帰れるだろう。

酔いもだいぶさめているようだ。

お疲れ様でしたと言おうとしたところで

「電車でいろいろ話の腰を折って申し訳なかったよー」

なんと?酔いはさめてないのか?

「話の続きをしにバーでもに行こう」

帰れー!

左側の出口まで送りタクシーに乗せたたのであるが、

「今日はありがとね」

「運転手さん○○町の交差点を左に」

と的確に指示。

帰巣本能は失われていないようだ。

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2021年3月19日 (金)

1円玉の価値

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とある小料理屋さんでの出来事。

ある日カウンターで食事をしながら飲んでいた。

そこへお客さんが入ってきて隣に座った。

久しぶりと声をかける女将さん。

どうやら女将さんとは知り合いのようだ。

このお客さんは会社を経営している社長さんらしい。

隣同士で時事問題などいろいろな話をした。

時間が過ぎ去り、お勘定となった。

財布を出す社長さん。

そのとき小銭入れから1円玉が飛び出し床に転がった。

拾ってあげようとしたら、拾う必要はないと。

1円玉を拾うには1円以上の費用がかかるというのだ。

ん?質量とエネルギーから計算すると1円拾った方がいいのは明白。

そういう話ではないらしい。

床に落ちた1円玉を見つけて手を伸ばして拾い上げて小銭に戻す。

これに5秒間かかったとする。

仮に社長さんの月給が200万円だったとすると、日給は約65,700円。

1日8時間働くとすると時給は約8,200円だ。

こんな言い方はしないが

分給料は約137円、秒給は2.28円。

だから5秒では約11円。

社長さんの仕事の時間単価を考えると1円を拾う仕事は11円ということになる。

月給100万円でも約5円である。いやいや月給は200万円よりもっと高いかもしれない。

ミスで落とした1円を拾うのに時間と労力を使うなら別のことに費やして1円以上の価値を生み出す。

それが心情らしい。

なるほどそういうものなのかと感心して聞いていたら・・・

そこに女将さんの声。

ちょっとあなたたち!

「うちの店の床に落ちた1円は誰の時間と労力を使って拾うことになるのよ」

ニヤッと意味ありげな笑い顔。

「あ゛ーっ!」と言って、すかさず1円玉を拾う。

すっかり一本取られた社長さん。

あわてて1円を探して拾うまでに10秒ぐらいはかかったぞ。

20円も使った。いや30円かもしれない。

お勘定を済ませて「また来るよ」と颯爽と帰っていく社長。

自分も勘定を済ませて店をあとにした。

一円を笑う者は一円に泣く。

これもまた重要。

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2021年3月18日 (木)

わかれわかれになるかどで

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古い写真のいきさつを教えてもらったら物語。

埼玉県の武里団地に住んでいた頃。

ある日のことパパが北海道に転勤になることが決まったらしい。

パパは一人で引っ越しても良いとママに言ったようだ。

2人で相談した結果、ボクの意見を聞いてから決めることにしたらしい。

ボクは別れ別れになるのは嫌なので家族一緒が良いと答えた。

パパとママはすぐに家族そろって北海道に移り住むことを決めたんだ。

移り住むと言ってもパパもママも北海道出身らしい。

東京生まれはボクだけのようだ。

ボクはいま5才、あともう少しで6才になる。

うちではボクが生まれてから引っ越しというのをどうやら2回やっているらしい。

ここに引っ越してきたのは3才の頃。

そういえば何となくトラックに乗ってきたことを覚えている。

でも引っ越しの意味はあまりわかっていなかったかもしれない。

幼なじみのクニちゃんと日本の地図を見て、北海道はそんなに離れていないなと。

津軽海峡の函館と青森あたりを指差して、時々ここで会えるよねと。

七夕の物語みたいな話をしていた。

そして、1日2日と過ぎていき、ついにその日がやってきた。

あくせくと働くパパとママ、そしてトラックのおじさんたち。

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どんどん荷物が外へと運ばれトラックに積まれていく。

トラックのおじさんたちが荷物を届けるのに何日かかるか話をしている。

だんだん北海道への引っ越しの意味がわかってきたボクとクニちゃん。

そう簡単には会えなくなるというこをさとる。

武里団地も今宵限り、幼なじみのボクたちも別れ別れになる門出だ。

なぜか2人とも腰に刀。

侍の刀ではない、この刀は仮面の忍者である。

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クニちゃんとはその後、手紙や年賀状のやりとりをしていたが、高校生の頃には途切れてしまった。

人生で最初の親友だったのに。

あの日から50年以上たった。

会ったことはない。

元気にしているだろうか。

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