カテゴリー「国語」の10件の記事

2021年1月 2日 (土)

書初め(1月2日)

 書初めは新年に初めて毛筆で文字や絵を書く行事です。昔から1月2日に行われるのが慣習となっています。

 書初めは平安時代の宮中における「吉書の奏」という行事が元になっており、天皇に奏上する目的で書かれたものです。

 江戸時代になると寺子屋での教育により、書初めが庶民の間に広がりました。そして、義務教育による書道の教育が行われた明治時代以降に広く普及しました。

 書初めは新たな1年間を迎えるにあたり、志や抱負を書いたり、書道の上達を祈願する目的で行われます。しかしながら、書き上げたものは大事に1年間取って置くようなものではなく、1月半ばに神社やお寺で行われる「どんど焼き」で燃やしてしまいます。燃え上がる炎の高さが高いほど書道が上達するとされていました。

 最近は一般の家庭では書初めが行われることはめっきり少なくなったと思います。昔は書道の上手なお年寄りがいて家庭でも1月2日になると書初めが行われたたものです。次の写真は昭和44年(1968年)の冬休みに遊びにきた孫に1月2日に書初めの指南をする明治生まれのお爺さんです。

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書初めを孫に指南するお爺さん

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2020年12月14日 (月)

今年の漢字は「密」(令和2年 2020年)

【修正:タイトルと本文に誤字があり修正しました。蜜→密】 

 毎年恒例の日本漢字検定協会が定める「今年の漢字」が清水寺で発表されました。

 今年で26回目になりますが、令和2年(2020年)の漢字は応募総数20万8025票のうち2万8401票を獲得した「密」となりました。

Photo_20201214181201

 今年の漢字は新型コロナウイルスが発生していなければ東京オリンピックに関係する感じが選ばれていたと思います。

 今年は新型コロナウイルスに全世界が振り回された1年でした。異例の速さでワクチンが開発され、イギリスをはじめとしたいくつかの国々でワクチンの接種が始まってはいますが、効果や影響が未知数な面もあり、コロナ禍はしばらく続きそうです。

 私たちの生活や新型コロナウイルスの感染予防に対応したものとなり、三密を避ける行動が求められました。日本だけではなく世界中の多くの国で密を避ける行動が取られました。

 今年の5月に「今年の漢字は何になるのだろう? 2020年(令和2年) 」という本ブログの記事で、「年末まであと半年ぐらいありますが、どんな漢字で締め括られるのかは、私たちの生き様によって決まるのだろうと思います」と記していました。「密」は予想できませんでしたが、私たちの生き様によって決まるという点ではあたっていたのかなと思います。

 さて、今年の漢字の第2位は「禍」でした。これはコロナ禍という造語からでしょう。3位は「病」となりました。以降は4位「新」、5位「変」、6位「家」、7位「滅」、8位「菌」、9位「鬼」、10位「疫」という結果となり、ほとんどが新型コロナウイルスに関わることからの漢字のように見えます。9位の「鬼」は鬼滅の刃からでしょうか。

過去、26回の漢字は下記の通りです。

1995年 平成07年 震 シン
1996年 平成08年 食 ショク
1997年 平成09年 倒 トウ
1998年 平成10年 毒 ドク
1999年 平成11年 末 マツ
2000年 平成12年 金 キン
2001年 平成13年 戦 セン
2002年 平成14年 帰 キ
2003年 平成15年 虎 コ
2004年 平成16年 災 サイ
2005年 平成17年 愛 アイ
2006年 平成18年 命 メイ
2007年 平成19年 偽 ギ
2008年 平成20年 変 ヘン
2009年 平成21年 新 シン
2010年 平成22年 暑 ショ
2011年 平成23年 絆 ハン
2012年 平成24年 金 キン
2013年 平成25年 輪 リン
2014年 平成26年 税 ゼイ
2015年 平成27年 安 アン
2016年 平成28年 金 キン
2017年 平成29年 北 ホク
2018年 平成30年 災 サイ
2019年 令和01年 令 レイ
2020年 令和02年 密 ミツ

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2020年11月26日 (木)

「虎の威を借る狐」はお馬鹿さんな虎のお話だった?

 「虎の威を借る狐」という諺は、一方的に狐のイメージが悪いのですが、もともとの話はどのようなものだったのでしょうか。

 「虎の威を借る狐」は中国の古書「戦国策」の楚策にある言葉です。

 春秋戦国時代の楚の国の第36代君主の宣王が、部下の昭奚恤と自分の関係について、次のように訪ねました。

 『諸国では、私より昭奚恤をおそれているというが本当のことか』

 この質問に対して、魏の国出身の江乙が次のようなたとえ話をしました。

『虎は百獣を捕まえて食べていました。狐を捕まえたとき、狐が「あなたは私を食べてはいけない。天帝は、私を百獣の王とされた。今、私を食べることは、あなたは天帝の命に逆らうことになる。私の言うことが信じられないならば、私が先に歩いてみせましょう。あなたは私の後ろについて見ていなさい。私の姿を見た百獣は逃げ出すはずだ」と言いました。虎は狐の後をついてくと、動物たちは皆逃げ出しました。虎は動物たちが虎をおそれて逃げたことに気が付かず、 動物たちが狐をおそれていると思ったのです』

(虎求百獣而食之。得狐、狐曰「子無敢食我也。天帝使我長百獣。今、子食我是逆天帝命也。子以我為不信、吾為子先行。子随我後観。百獣之見我而敢不走乎」 虎以為然。故遂与之行。 獣見之皆走。虎不知獣畏己而走也。以為畏狐也)

 つまり、江乙は、諸国が昭奚恤をおそれているのは、昭奚恤の背後に宣王の存在があるからだと説明したのです。

 このたとえ話で宣王と昭奚恤の力関係はわかりましたが、たとえ話に出てくる虎は、あまりにもお馬鹿さんのように思えます。狐はずる賢いというよりも、とんちが効いていて、一休さんのように聡明な印象があります。

 宣王がこのたとえ話で気分を害さなかったのかも心配になります(^^ゞ

 虎さん、どうなんでしょうか?

Sleepingtiger

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2020年5月16日 (土)

今年の漢字は何になるのだろう? 2020年(令和2年)

 日本漢字能力検定協会の1995年(平成7年)以降、毎年12月12日に発表している今年の漢字ですが、昨年は新年号の令和に因み、また、法令の改正や、法令違反、災害警報発令など、令の意味を認識させられる出来事が多かったから「令」となりました。

 今年は本来であれば東京オリンピックに因んだ漢字になるだろうと思っていましたが、新型コロナウイルスの影響でオリンピックは中止となりました。今年の漢字は、新型コロナウイルスに関わる漢字になるでしょう。 世界的なパンデミックと世界各国での緊急事態宣言、そして新しい生活様式の模索など、いろいろありますが、今年を象徴する漢字として、どんな漢字が選ばれるでしょうか。

 ちなみに1995年からの今年の漢字は次の表の通りです。1995年は阪神大震災で「震」が選ばれました。東日本大震災のあった2011年は地震そのものよりも、その後の人と人の関わり合いが注目され「絆」が選ばれました。自然災害の多かった2018年は「災」が選ばれています。

 年末まであと半年ぐらいありますが、どんな漢字で締め括られるのかは、私たちの生き様によって決まるのだろうと思います。

西暦 和暦 漢字 読み
1995年 平成7年 シン
1996年 平成8年 ショク
1997年 平成9年 トウ
1998年 平成10年 ドク
1999年 平成11年 マツ
2000年 平成12年 キン
2001年 平成13年 セン
2002年 平成14年
2003年 平成15年
2004年 平成16年 サイ
2005年 平成17年 アイ
2006年 平成18年 メイ
2007年 平成19年
2008年 平成20年 ヘン
2009年 平成21年 シン
2010年 平成22年 ショ
2011年 平成23年 ハン
2012年 平成24年 キン
2013年 平成25年 リン
2014年 平成26年 ゼイ
2015年 平成27年 アン
2016年 平成28年 キン
2017年 平成29年 ホク
2018年 平成30年 サイ
2019年 令和元年 レイ
2020年 令和2年  

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2020年4月26日 (日)

けんもほろろの「けん」と「ほろろ」

 「けんもほろろ」を辞書で調べてみると、

  • 「頼みや相談などを,冷淡に断るさま。とりつくしまもないさま。「―な応対」「―に断る」
  • 冷淡で、とりつくしまもないさま
  • 無愛想に人の相談などを拒絶するさま。取りつくすべもないさま。
  • すこしも〈同情の心/あたたかみ〉がないようす。「ーの あいさつ」「ーに ことわられる」

などと解説されています。よく耳にする表現ですが、けんもほろろの「けん」と「ほろろ」っていったい何でしょうか?

 実は辞書には、その語源が何か一きちんと解説されています。なんとなく「剣もぼろぼろ」的な印象もあるのですが、まったく違う語源でした。

 「けん」も「ほろろ」もキジの鳴き声だそうです。下の映像を見るとわかりますが、キジの鳴き声はケンには聞こえますが、ホロロとは聞こえません。「ほろ」はキジが鳴いた後によくする「母衣打ち(ほろうち)」からという説があります。2番目の映像を見ると、母衣打ちするときの羽音がホロロに聞こえないこともないです。

 また、「けん」は「慳貪(けんどん)」をかけているという説明もあります。「剣突(けんつく)」にもかけているという説明もあり、必ずしも「剣」が無関係とは言えないようです。

 それでは、キジがどうして、けんもほろろの意味と結びついてのでしょうか。キジが鳴いてから母衣打ちするまでは、取りつく島もないほどの一瞬の動作です。取り付く島もないは「頼りにするところが何もないこと。何かを頼んだり相談しようとしても、相手の態度が冷たくて、きっかけがつかめないこと」ですので、けんもほろろの意味と同じです。あと、キジの鳴き声や鳴き方が無愛想だからという説もあるようです。

キジ鳴き声

野鳥撮影・ キジの母衣打ち(ホロ打ち)

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2014年6月 4日 (水)

「技」と「技」の違い 神技か神業か 異字同訓

「技」と「業」。どちらも、「わざ」と読みますが、その意味は異なります。「技は」練習やトレーニングで身につけられる技能や理論に基づいた方法などのことです。「業は」、行為や仕事のことです。

【技】
技術や技芸のこと。格闘技などの一定の型をもつ動作
技を競う。技を磨く。技をかける。必殺技を生み出す。
【業】
行いや振る舞い。仕事のこと。
人間業。神業。軽業。業務。

「かみわざ」は、神の仕業ですから「神業」が正しい表記です。

人間業ではない、神にしかできないような高度な技術や行為を「神技」と書きますが、この場合は「しんぎ」と読みます。

※異字同訓

「漢字は異なるものの、意味の近い言葉で、訓読が同じになるもの」です。

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2014年4月 6日 (日)

「遅れる」と「後れる」の違い 異字同訓

おくれると読む「遅れる」と「後れる」。どちらも、おくれるという意味で、誤用しても通じますが、「遅」と「後」の意味の違いを意識すれば正しく使い分けることができると思います。

【遅れる】
時刻や日時などの期限に間に合わないこと。進み方が遅い様子。
会議に遅れる。工事の完成が遅れる。出世が遅れる。
【後れる】
後ろになる。取り残される。
先頭から後れる。後れを取る。死に後れる。

マラソンなどで「先頭集団からおくれていr」という表現がありますが、先頭より後ろに位置しているという意味では「後れる」を使います。しかし、先頭より進みが遅いという意味では「遅れる」を使います。どちらを使っても、間違いありませんが、「遅」の視点になっているか、「後」の視点になっているかの違いがあります。

※異字同訓

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2014年3月30日 (日)

フリーマーケットの語源 自由市場ではない flea market

休日になると広場などで開かれるフリーマーケット。

このフリーマーケットの「フリー」は自由を意味する「Free」ではなく、昆虫のノミ(蚤)を意味する「flea」です。つまり、フリーマーケットを日本語にすると、「自由市場」ではなく、「蚤の市」です。

「蚤の市」は、もともとは、フランスのパリ北郊のラ・ポルト・ド‐サン・トゥアンで、毎週土曜日・日曜日・月曜日に立つ古物市のことででした。世界中から古物商が集まります。それが転じて、一般に古物市のことを蚤の市、フリーマーケットと呼ぶようになりました。

「蚤の市」の語源には、まるで蚤がわくような古着などを売っている市場だからという説もありますが、定かではないようです。「flea」には汚い、みすぼらしいという意味もあります。

いずれにしろ、新品ではない古物も売っている市場がフリーマーケットです。

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2014年3月19日 (水)

「皮」と「革」の違い 異字同訓

「皮」と「革」という字があります。「皮」は動物や植物の表皮を意味し、「革」は動物の表皮を加工した皮のことです。

ですから、革ジャンと書きますが、皮ジャンとは書きません。

また、皮には本質を隠しているものを意味します。化けの皮がはがれるなどと使います。

【皮】

動植物の表皮。本質を隠すもの

動物の皮。樹木の皮。化けの皮。

【革】

加工した動物の皮

牛革。革靴。なめし革。革ジャンパー。

※異字同訓

「漢字は異なるものの、意味の近い言葉で、訓読が同じになるもの」です。

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2014年3月14日 (金)

明日を捜せ? 「探す」と「捜す」の違い 異字同訓

「さがす」という感じには、「探す」と「捜す」がありますが、さがす対象の性状によって使い分けます。

▼探す

欲しいものを尋ね求めること。

仕事を探す。アパートの部屋を探す。

▼捜す

所在の分からない人や物を尋ね求める。

犯人を捜す。行方不明者を捜す。紛失物を捜す。

たとえば、月面を調査する場合は「探索」となりますが、月面で行方不明になった月面探査機をさがす場合には「捜索」となります。

ウルトラセブンの第23話のタイトルは「明日を捜せ」ですが、「捜せ」ですから、捜す対象は人か物です。ヤスイが「今日がダメなら明日。そうだ、明日を捜せばいいんですよ」と言っていたのは、マルサン倉庫に仕掛けられた爆弾と富士見が原に着陸した空飛ぶ円盤ですから、やはり「捜せ」で良いのでしょう。

※異字同訓

「漢字は異なるものの、意味の近い言葉で、訓読が同じになるもの」です。

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