レバ刺し禁止令が 施行(2012年7月1日)
2012年7月1日が牛レバ刺しの提供が禁止になった日です。焼肉チェーン店で発生したユッケによる腸管出血性大腸菌O111やO157の食中毒で死亡者が出たことをきっかけに牛肉の生食についての危険性が指摘されるようになりました。
この焼肉店での食中毒を起こしたのはユッケに使う牛肉でした。牛レバ刺しは含まれていなかったのですが牛レバーにもO-157が含まれる可能性があることから厚生労働省の薬事・食品衛生審議会による審議が行われました。その結果、牛レバーの生での提供は食品衛生法で禁止となり、飲食店にはレバーを十分加熱したうえで提供することが義務づけられました。違反した場合は2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が課せられることになりました。飲食店での牛レバーの生の提供、スーパーや食肉店での生食用の牛レバーの販売が禁止され、牛レバ刺しの食文化は終焉したのです。
食中毒の原因となったユッケについては禁止とはならず生肉の管理方法や調理方法が厳格化されました。牛レバーについては以前からO157の食中毒は発生していましたが食肉処理による表面の汚染と考えられいました。しかし牛の肝臓の内部にO157が混入することが判明し、加熱以外に殺菌する方法がないため全面的に禁止となりました。放射線などによる殺菌なども検討されましたが実現には至っていません。
この食品衛生の改正は俗に「レバ刺し禁止令」とも呼ばれました。長らく親しまれていた牛レバ刺しの食文化が法律によって禁止されたことに対して賛否両論ありました。食べ物は多かれ少なかれ食中毒のリスクは存在します。猛毒を有するフグは調理師免許から毒が存在する部位の扱いについて極めて厳格な対応が求められています。貝毒も出荷前に毒性の確認が行われています。生食用のカキは出荷前の洗浄工程でウイルスや細菌の浄化を行っています。
生の牛レバーについてはこのような対応ができないことから提供が禁止されましたが、そもそも食中毒事件の発生件数は他の食べ物に比べて多いわけではないという指摘もありました。厚生労働省が実施したパブリックコメントでは多くの意見が寄せられ「レバ刺しは食文化」と提供禁止に反対する意見が多数を占めていたようです。牛レバ刺し禁止に反対を表明するメディアも少なくありませんでした。全面禁止の前に高齢者や子どもには生肉や生魚は食べさせることを禁止にするなどの対応もできたのではないかという指摘もありました。
レバ刺し禁止令が 施行からもう10年以上の月日が流れています。コストに見合う画期的な殺菌方法が確立しなければ牛レバーの提供の再開は難しい状況です。
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