函館とモスソガイの関係|学名「Volutharpa perryi」の由来
モスソガイ(裳裾貝)はエゾバイ科モスソガイ属の巻き貝です。モスソガイ(裳裾貝)の名前の由来は軟体部は殻からはみ出している様子が着物の裾を引きずっているように見えることに由来します。モスソガイは日本固有種で北海道から瀬戸内海にかけての浅瀬に生息しています。現在は、黄海、アラスカ沖、カナダのブリティッシュコロンビア沖にも生息しています。モスソガイの殻は大きさが3~6センチメートルで非常に薄くて容易に割れてしまいます。蓋は小さく消失している個体もいます。
モスソガイ(裳裾貝)の学名は Volutharpa perryi といいます。Volutharpaはモスソガイ属のことですが、perryiは黒船来航で日本にやって来たマシュー・ペリー提督の名前に由来します。ペリーは日米修好通商条約の締結後の嘉永7年(1854年)4月21日に視察のため函館を訪れました。このときペリーの艦隊は北海道に生息する目新しい動植物をアメリカに持ち帰りました。モスソガイは新種の発見とされ学名にペリーの名前が付けられました。このときホタテガイも新種とされて「Patinopecten yessoensis」(北海道の櫛の模様のある皿)という学名が付けられています。
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