戸籍制度の全国統一「壬申戸籍」が施行(明治5年2月1日)
江戸時代には戸籍は存在しておらず国民は「宗門人別改帳」(しゅうもんにんべつあらためちょう)によって管理されいました。「宗門人別改帳」は豊臣政権が所領を詳しく調査するために作成した「人別改帳」と江戸幕府がキリスト教禁止令以降に宗教の信仰を調査するために作成した「宗門改帳」が統合されたものです。幕府は各藩に「宗門人別改帳」の定期的な更新を義務づけてました。江戸時代後期に宗教信仰の管理の必要性が薄れると「宗門人別改帳」 は戸籍原簿や租税台帳のような役割を果たすようになりました。
明治維新により大政奉還がなされ江戸幕府が終焉すると、明治政府は明治4年(1871年)7月14日に廃藩置県を行いました。これによって各藩は廃止され地方の統治は中央政権のもとに府や県として一元管理されるようになりました。明治政府は廃藩置県を実施するにあたり、中央政権の管理のもとに「宗門人別改帳」 を全国統一することが必要不可欠と考え、同年4月4日に「日太政官布告第一七〇号」により戸籍法を公布しました。明治5年(1872年)2月1日に現在の戸籍のもとになる戸籍制度を施行しました。
この戸籍は実施年が干支が干支が壬(みずのえ)申(さる)の明治5年だったことから「壬申戸籍」(じんじんこせき)と呼ばれています。現在の市町村が管理する戸籍を遡ると源流は「壬申戸籍」に至ります。
新たな戸籍制度の導入によって戸籍が全国一律の基準で集計されるようになり、皇族・華族・士族・卒族・地士・旧神宮・僧・尼・平民など身分ごとに個別に登録されるようになりました。最初の集計結果では当時の日本の人口は約3千300万人とされています。その後、身分制度は撤廃されましたが壬申戸籍に記載された身分の項目は残りました。明治19年に改められた戸籍にも身分が転記されていました。
明治31年(1898年)の戸籍法改正で「壬申戸籍」は新しい戸籍の「改製原戸籍」となりました。改製原戸籍の法律で定める保存期間が終了すると「壬申戸籍」は廃棄されることになりましたが閲覧が可能な市町村も存在しました。
「壬申戸籍」実際には廃棄されておらず法務局で封印され厳重に保管されており非公開となっています。身分が記載されており差別に繋がることから開示請求を行っても閲覧することはできません。しかし流出した事例はありました。
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