クズ(葛)の花
クズ(葛󠄀)はマメ科クズ属の多年草です。山野、土手、河原などに生息し、基部は木質化し低木となります。日本では古くから根が利用され食材の葛󠄀粉や漢方薬が作られています。花は秋の七草の一つに数えられます。
クズという名前は大和国(奈良県)吉野川(紀の川)上流の国栖(くず)に由来します。国栖が葛󠄀粉の産地で国栖の商人が葛粉を売り歩いたことからクズと呼ばれるようになったとされています。葛󠄀は漢名です。
クズは日本原産で北海道から九州まで全国各地に生息しています。温帯および暖帯に広く分布し東アジアにも分布しています。1876年のフィラデルフィア万国博覧会(独立百年祭博覧会)に日本から飼料作物および庭園装飾として展示されたことがきっかけで北アメリカで栽培されるようになりましたが、繁茂力の高いことから有害植物・侵略的外来種に指定され駆除の対象となっています。
クズはつるを伸ばして繁殖しましが、他のものに巻き付いたり地面を這いながら10メートル以上成長します。木質化した幹は直径20センチメートルほどになり、根は肥大生長して長芋のような塊根となります。多量のでんぷんを含むことから葛粉がとれます。
葉は大型の三出複葉で、夏から秋にかけて花を咲かせます。クズの花は穂状となり下から上へと開花していきます。紅紫色の無数の小花が咲くため葡萄のようにも見えます。またグレープジュースのような甘い芳香を漂わせます。
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