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2024年8月24日 (土)

著保内野遺跡の場所はどこ?|中空土偶発見(1975年8月24日)

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 中空土偶は縄文時代中期の遺跡から出土する内部が空洞の土偶です。有名なものとしては北海道函館市尾札部町(旧南茅部町)の著保内野遺跡(ちょぼないのいせき)で出土した国内最大級のものがあります。この中空土偶は昭和50年(1975年)8月24日に北海道の旧南茅部町でジャガイモ畑で農作業をしていた地元の女性により発見されました。

 土偶の発見の報告を受けた当時の南茅部町教育委員会が付近の発掘調査を実施したところ縄文時代後期の遺跡が発見され著保内野遺跡と名付けられました。発見された土偶も縄文時代の中空土偶であることがわかり昭和54年(1979年)に重要文化財に指定され「茅空(かっくう)」と名付けられました。「茅空」は高さ41.5 cm、幅 20.1cm、重さ1.745 kgで国内最大の中空土偶であるばかりでなく、表面仕上げ、模様の入れ方など非常に精巧な作りをしていました。

中空土偶「茅空」(函館市縄文文化交流センター)
中空土偶「茅空」(函館市縄文文化交流センター)

 平成16年(2004年)に函館市と南茅部町が合併すると、函館市は平成18年(2006年)に著保内野遺跡の詳細な調査を開始しました。この調査によって直径6メートルの環状配石遺構や土坑墓群の遺構が発見されました。土坑墓からはヒスイの勾玉と漆櫛の破片が出土し、著保内野遺跡は今からおよそ3500年前の縄文時代後期の墳墓であることがわかりました。

 これらの調査結果から「茅空」は平成19年(2007年)に国宝に指定され、平成23年(2011年)から函館市縄文文化交流センターで現物が展示されています。

 ところでGoogleマップで著保内野遺跡と検索しても場所を見つけることができません。著保内野で検索するとバス停が出てきます。

 このあたりをマップで探しても「著保内野遺跡」という場所は見つかりません。どうも地名としても登録がなく、関連する建物もないようです。墳墓の遺跡だからかもしれません。

 いろいろ調べてみたところ奈良文化財研究所全国遺跡報告総覧著保内野遺跡の抄録がありました。その抄録の中に地図があり、文化財総覧WebGISに登録されている著保内野遺跡の地図のURLが記載されていました。

著保内野遺跡の地図(文化財総覧WebGIS)
著保内野遺跡の地図(文化財総覧WebGIS)

 この地図を見ると「著保内野遺跡」の所在地は先のGoogleマップの左の方にある函館市南茅部小と海沿いを走る国道278号線の間の森林の中のよです。

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