米英が大西洋憲章を発表(1941年8月14日)
1930年代後半にヨーロッパでドイツが勢力を拡大、1939年9月にドイツがポーランドに侵攻するとイギリスとフランスはドイツに対して宣戦布告を行いました。当時、アメリカ合衆国では戦争状態になる国に対して武器や軍需物資の輸出が中立法により禁じれていましたがフランクリン・ルーズベルト大統領は武器禁輸条項を除外した新中立法を成立させました。
この間、ルーズベルト大統領はイギリスのウィンストン・チャーチル首相と会談を重ねその成果をもとに1941年8月に大西洋プラセンティア湾の洋上のイギリス戦艦プリンス・オブ・ウェールズで会談を行いました。そして会談が終了すると1941年8月14日にアメリカ海軍アルゼンチア海軍基地で共同宣言を大西洋憲章を発表しました。
ルーズベルト大統領(左)とチャーチル首相(右)
大西洋憲章は第二次世界大戦後の世界をどのようにするかの基本原則を示したものです。世界の平和と安全を目指すことを目的として次のような8つの原則が掲げられました。
- 戦争による領土拡大をしないこと
- 各国の国民の意思に反して領土を変更しないこと
- 各国の国民が自分たちの政府の形態を決定する権利を有すること
- 貿易障壁の引き下げること
- 全ての人により良い経済・社会状況を確保するよう世界的に協力すること
- 全ての人が恐怖と欠乏から解放されること
- 海洋の自由を確保すること
- 侵略国の軍縮と戦後の共同軍縮を行うこと。
この憲章は戦後の民主主義や国際協力に基づく世界秩序の基礎を築くための重要な指針となり国際連合の設立にも影響を与えました。
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