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2024年7月24日 (水)

幕府が異国船打払令を廃止|異国船打払之儀停止御書付(1842年7月23日)

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 文政八年(1825年)2月18日、江戸幕府は海防を強化する目的で外国船を閉め出すための異国船打払令(無二念打払令)を発令しました。この異国船打払令では日本沿岸に接近する外国船は見つけ次第に砲撃して追い返すこと上陸外国人については逮捕又は処罰することを命じている。

 【参考記事】異国船打払令(1825年2月18日)

 異国船は軍事目的で来航したもの、日本に対して貿易を求めるためにやってきたもの、航海途中で燃料や食料が切れて助けを求めにやってきたものもあり、異国船の来航が多くなると異国船というだけで直ちに打ち払うのには無理がありました。象徴的な事件は 天保8年(1837年)6月28日に浦賀沖に現れた米国商船モリソン号を浦賀奉行がイギリスの軍艦と誤認して砲撃した事件です。後にモリソン号が海南で遭難した日本人を送り届けるためにやって来たことが知られるようになると国内で異国船打払令が批判されるようになりました。

【参考記事】モリソン号事件と7人の日本人(1837年6月28日)

 幕府はアヘン戦争で大国と考えていた清がイギリスがに大敗すると列強と日本の軍事力の格差を認識するようになり異国船打払令で対応することは得策ではないと考えるようになりました。

 このような情勢変化から幕府は天保13年(1842年)年7月23日に異国船打払令を廃する異国船打払之儀停止御書付という文書で「天保の薪水給与令」を出しました。異国船に対する厳しい対応を緩めること、薪水や食料が不足した異国船にはそれらを与えることなど、異国船を穏便に帰帆させるよう方針転換したのです。

異国船打払之儀停止御書付(徳川禁令考)
異国船打払之儀停止御書付(徳川禁令考)

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