納豆の起源は弥生時代
納豆の原料である大豆は世界各地で古くから栽培されています。我が国においては縄文時代には存在したと考えられ、古事記にも大豆が登場します。縄文時代の日本人は雑穀類、芋、豆を食べていました。その中にはヤマイモやサトイモのように糸を引く食べ物もありましたが、納豆が縄文時代から存在していたという有力な手がかりはありません。弥生時代になると稲作など農作物の栽培が盛んに行われるようになり、収穫した農作物は保管されるようになりました。
納豆を作るには水に一晩つけた大豆を蒸し煮し藁で包みます。その藁を40~42℃で保温すると藁中の納豆菌が繁殖し大豆が納豆になります。こうした加工食品である納豆の製法を弥生時代の人々が自ら編み出したとは考えられません。
さて、弥生時代の住居は竪穴式住居で床には藁が敷かれていました。住居の中には炉やかまどがあり、部屋の中は適度な温度に暖められていました。こうした住居の中で煮豆が床に落ちて藁の中の納豆菌で発酵することもあったことでしょう。ヤマイモやサトイモを食べていた人々にとって納豆のネバネバは受け入れられたでしょうし、納豆は保存も利き美味しかったはずです。 やがて煮豆を藁に包んで保温すると納豆ができることに気が付き納豆が意図的に作られるようになったはずです。こうして納豆はその後何千年も続く日本の食文化のひとつとなったのです。
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