納豆の作り方|納豆の日(7月10日)
納豆の日
7月10日は語呂合わせから「納豆の日」とされています。もともとは昭和56年(1981年)に関西納豆工業協同組合が関西であまり人気のなかった納豆の消費拡大を目指すため関西地域限定の記念日として制定したものでした。平成4年(1992年)に全国納豆協同組合連合会(納豆連)が全国的な記念日として改めて設定しました。
納豆菌で大豆を発酵
現在、スーパーマーケットなどで販売されている納豆の多くはポリスチレンペーパー製や紙製の容器に詰められたものが多いのですが、なかには藁に包まれたものもあります。実はかつては藁に包まれたものが標準的でした。
納豆が藁に包まれていた理由は納豆の製造方法に関係しています。藁には納豆菌が存在し、この菌を利用して大豆を発酵させたものが納豆なのです。納豆菌は藁などに生息する枯草菌(こそうきん)の仲間です。枯草菌のうち発酵して糸をたくさん引くものが納豆の製造に使われるようになったのです。納豆菌の学名はバチルス ナットウ(Bacillus natto)といい約1マイクロメートルほどの大きさです。
納豆の作り方
伝統的な納豆の作り方は次の通りです。まず大豆を一晩ほど水に浸して水分を十分に吸収させます。この大豆を蒸し煮し、熱いうちに藁に包みます。大豆を包んだ藁を40~42℃の発酵室に入れます。すると藁の納豆菌が繁殖し大豆が納豆になります。納豆の作り方は非常に簡単ですから家庭でも作ることも可能です。藁や納豆菌が手に入らないときは販売されている納豆をそのまま混ぜるか、豆を使いたくないときは納豆を湯がいた液を使うと良いでしょう。発酵室の代わりにこたつを使うことができます。
なお工場で納豆を作るときは蒸し煮した大豆に納豆菌を付着したものを容器に詰めて発酵させます。容器は藁と同じように通気性が良いものが使われています。
納豆のうま味
納豆は大豆を発酵させて作るので発酵によってうま味の成分が生じます。納豆菌が作るさまざまな酵素によって大豆のタンパク質はアミノ酸に分解され、脂肪はグリセリンと脂肪酸に分解されます。納豆の発酵でたくさん生じるアミノ酸はグルタミン酸です。グルタミン酸は昆布などに含まれるうま味成分で、うま味調味料の主成分です。納豆の粘り気はポリグルタミン酸(PGA)です。
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