紅茶ブランド「リプトンの日」(5月10日)
5月10日は世界最大級のスコットランドの紅茶ブランド「リプトン(Lipton)」「リプトンの日」です。日本で「リプトン」の事業を展開するユニリーバ・ジャパン(現:エカテラ・ジャパン)が設定しました。5月10日はリプトンの創業者トーマス・ジョンストン・リプトンの誕生日(1848年5月10日)で、リプトンが最初に開いた食料品店の創業日(1871年5月10日です)。なおリプトンの誕生年は自身により1850年とされていますがグラスゴーの記録から1848年という説が有力です。
トーマス・リプトンはスコットランドのグラスゴーで生まれました。1864年に蒸気船のキャビンボーイとなったリプトンは船員から米国の話を聞き米国に興味をもつようになり、南北戦争が終戦した1865年に単身でニューヨークに渡米しました。しかし、北部では仕事が見つからずバージニア州、サウスカロライナ州、ニュージャージ州など南部を巡り様々な仕事をしました。その後、ニューヨークでデパートの食料品売り場で働き、1870年にグラスゴーに戻りました。帰国後は両親が営む小さな食料品店で働きましたが父親と経営方針が合わず、1871年5月10日に自身の食料品店の1号店を開店しました。漫画を使った広告ポスターなどの工夫でリプトンの第1号店は人気となり次々と出店を重ねました。10年後には20店舗を超え、1890年代には英国全土に広がるチェーン店に成長しました。
紅茶がイギリスのロンドンで流行したのは18世紀です。トワイニング紅茶で有名な英国の商人トーマス・トワイニングが1706年にコーヒー店を開業し、ここでコーヒーより紅茶の販売で成功を収めました。紅茶は当初は上流階級の嗜好品でしたが18世紀半ばには中流階級にまで広がりました。19世紀後半、英国で紅茶が大人気になるとリプトンの店にも紅茶を売り込む業者が増えました。当時の紅茶の価格は未だ高く、リプトンは紅茶を自ら仕入れた方が販売価格を抑えて利益もあげられると考え1888年から紅茶の事業に取り組み始めました。リプトンが当時の平均価格の半額ほどの紅茶を売り出すと、紅茶は労働者階級にまで広がり大衆化しました。
リプトンは1890年にセイロン島を訪れ、茶園を買収し茶の栽培事業まで手がけるようになりました。そして世界各国で紅茶の販売を展開し、リプトンの紅茶ブランドが確立したのです。リプトン紅茶は1895年に事業の成功が認められ「英国王室御用達の茶商」となりました。その後、リプトンは慈善活動も行うようになり1898年にはヴィクトリア女王からナイト爵位、1902年にエドワード7世より準男爵位に叙せらました。
さて日本に黄色い缶に入ったリプトン紅茶が輸入されたのは明治39年(1906年)です。昭和36年(1961年)に日本でティーパックの製造が開始され、カップとお湯さえあれば、いつでもどこでも気軽に紅茶を楽しめるようになりました。
紅茶と言えば英国。いくつかのメーカーのものを飲み比べてみるのも楽しいです。
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