テレビアニメ「宇宙海賊キャプテンハーロック」放送開始(1978年3月14日 )
「宇宙海賊キャプテンハーロック」。地球に愛想を尽かして宇宙海賊となったキャプテン・ハーロックがアルカディア号の仲間達とともに地球侵略を狙うマゾーンとの戦いを描いたスペース・オペラです。
松本零士先生の「宇宙海賊キャプテンハーロック」はアニメ化を前提として企画されましたが、すぐにはアニメ化されず1977年から1979年まで秋田書店のプレイコミックで連載されました。単行本も販売されていますが、この漫画版「宇宙海賊キャプテンハーロック」は未完のまま終了しています。
テレビアニメ「宇宙海賊キャプテンハーロック」は1978年3月14日から1979年2月13日まで放映されました。 アニメ版はりんたろうが監督を務め、上原正三がメインで脚本を担当しました。原作が未完だったこともありテレビアニメ版は漫画版とは異なるストーリーも多く、物語も完結しています。原作にはないキャラクターも多数登場しました。特にトチローの娘のまゆの存在はハーロックが地球を守る重要な理由にもなっています。松本零士先生は当初はまゆの登場には反対だったようですが、まゆの登場により物語の骨子が視聴者にわかりやすくなりました。また、トチローの妻でまゆの母親としてエメラーダが登場しますが、これは版権の関係でエメラルダスを登場させることができなかったためです。まゆは寂しくなったり、ピンチになったりするとオカリナを奏でます。するとどこからもなく現れるのがハーロック本人だったり、アルカディア号だったりするのです。
こうしたことからテレビアニメ版は松本零士のハーロックとは違うという指摘もあり、松本零士先生本人も自身のハーロックとは少し忌め0時が異なると考えていたようです。しかし、当時の番組を見ていた子どもたちの多くはこうした原作との違いは後で知ったことでした。なぜなら「プレイコミック」は大人の漫画本だったからです。ですから「宇宙海賊キャプテンハーロック」の物語はテレビアニメ版で認識していた人が多いと思います。
原作版派かテレビアニメ版派かは意見が分かれるところですが、そうは言ってもテレビアニメ版のハーロックもかっこよかったのです。ハーロックの生き方の哲学や美学がひしひしと伝わってきます。声優も「巨人の星」の花形満、「ルパン三世」の石川五右衛門を担当した井上真樹夫さんでハーロックの雰囲気にぴったりな声でした。そして主題歌を歌うのはアニキこと水木一郎さんでした。水木一郎さんの声はハーロックの物語にぴったりでした。
宇宙海賊キャプテンハーロックは地球政府から見るとアウトローであり、しかし地球の人々を救う義賊です。基本的には強い男として描かれていますが、まゆの存在によって無二の親友を決して忘れず親友の愛娘を守る優しさが引き出されたと思います。
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