消しゴムつき鉛筆の特許取得(1858年3月30日)
消しゴムつき鉛筆は単純な2つのものを組み合わせただけで特許になったことで知られています。この消しゴムつき鉛筆を発明したのは英国出身の米国の画家で文房具商ハイマン・L・リップマンです。リップパンは1843年に米国初の封筒会社を設立した人物としても知られています。
リップマンは鉛筆と消しゴムを交互に使うのが面倒であり、鉛筆に消しゴムを取り付けることを思い付きました。1853年3月30日、リップマンは鉛筆にニカワで消しゴムを固定した消しゴムつき鉛筆の特許(アメリカ合衆国特許第 19,783号)を取得しました。
1862年、リップマンはこの特許を10万ドルでジョセフ・レッケンドルファーに売却しました。この消しゴムつき鉛筆は簡単な構造だったため多くの鉛筆メーカーが販売していました。レッケンドルファーは鉛筆メーカーを特許侵害で訴えました。
特許を侵害したのは事実であり賠償金の支払い命令が出るだろうと考えていましたが、1875年に米国最高裁判所は消しゴムつき鉛筆の発明は既知の2つのものを組み合わせただけでそれ以上の用途がなく新たな機能の創造には値しないとしてこの特許を無効とする判決を下しました。
リップマンはレッケンドルファーから10万ドルを得ましたが、レッケンドルファーは特許の購入代金を回収することはできませんでした。
有名な消しゴムつき鉛筆の特許の背景にはこのような物語があったのです。
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