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2023年1月17日 (火)

パロマレス米軍機墜落事故(1966年1月17日)

 1960年代の米ソ冷戦時、米国空軍は核兵器を装備した戦略爆撃機B-52でソ連の国境近くまで継続的に飛行する空中警戒であるクローム・ドーム作戦を展開していました。

 1966年1月17日、4発の水爆を搭載した米空軍戦略航空軍団(SAC)所属の戦略爆撃機B-52Gは地中海上空高度3万1千フィート(9448メートル)で空中給油機KC-135Aから給油を受けていましたが、2機が衝突して墜落する事故が発生しました。この事故でB-52の搭乗員7名のうち4名は脱出しましたが3名が亡くなり、 KC-135Aの乗員4名は全員が亡くなりました。

 B-52に搭載されていた4個の水爆のうち3個はスペインのアンダルシア州アルメリア県クエバス・デル・アルマンソーラのパロマレス集落に落下し、1個は付近の海中に落下しました。

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海中から引き上げられた水爆

 地上に落ちた3個の水爆のうち1個は無傷で発見されましたが、残りの2個は核爆発は免れたものの起爆用火薬が爆発し周囲2平方キロメートルにウランとプルトニウムが飛散し、深刻な放射能汚染を引き起こしました。

 海中に落ちた水爆は米軍の探索によって2ヶ月後の3月17日に発見され引き上げられました。この作業中に潜水夫が大怪我をしています。2000年に公開されたキューバ・グッディング・ジュニア主演のアメリか映画「ザ・ダイバー(MEN OF HONOR)」はこのダイバーであるカール・ブラシアの半生を描いたものです。

 落下地点のパロマレスは現在においても規制値以上の放射性物質が検出される土地もあり厳重に管理されて閉鎖されていますが、パロマレスの住民には健康被害は出ていないようです。

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