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2022年12月17日 (土)

シューベルトの交響曲第7番「未完成」の初演(1865年12月17日)

 オーストラリアの作曲家フランツ・ペーター・シューベルトの交響曲第7番。この番号は当初はシューベルトが作曲した順番に付けられていましたが、この番号付けは完成時期の解釈などによって度々変更されています。交響曲第7番も過去を番号付けを振り返ると3曲あります。

 しかし現在において交響曲第7番と言えばかつては第8番とされていた「未完成交響曲」ロ短調 D 759です。「未完成交響曲」はシューベルトが1882年に作曲した交響曲です。単に「未完成」とも呼ばれるこの交響曲はタイトルが示す通り未完成ですが、ベートーヴェンの「運命」と並ぶ人気の作品で古くから大衆に親しまれています。

 シューベルトがこの曲を作曲したのは25歳にしてグラーツ楽友協会から授与された名誉ディプロマへの返礼としてでした。シューベルトは出来上がった第1楽章と第2楽章を送りましたが、残りの楽章は送らず次の作品の作曲を手がけました。そしてシューベルトは1828年に帰らぬ人となりロ短調 D759は未完となったのです。

シューベルトと第3楽章冒頭の自筆総譜
シューベルトと第3楽章冒頭の自筆総譜

 この2楽章が出版されたのはシューベルト没後数十年後でした。初演は1965年12月17日にウィーンで行われました。このときこの曲がなぜ未完になったのか話題になりましたがその理由を解明できるような証拠は見つかりませんでした。第3楽章についてはスケッチのみが見つかっていますが、最初の2楽章に比べると完成度は高くありませんでした。そうしたことからシューベルトは最初の2楽章の完成度の高さから未完とした、あるいは第3楽章と第4楽章も作曲していたが楽譜が散逸したなどの説があります。もっともシューベルトの楽曲には未完成のものも多くく、そのような中でこの「未完成」の完成度が高かっただけで驚くことではないという主張もあります。

 後に「未完成」には第三者により第3楽章と第4楽章が補筆されていますが賛否両論のようです。

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