ジェミニ7号打ち上げ成功とその後の苦労話(1965年12月4日)
アメリカ合衆国の有人宇宙飛行計画「ジェミニ計画」で打ち上がられた宇宙船ジェミニ7号。ジェミニ7号の目的は、月への有人宇宙探査計画を実現するため14日間の長期に渡る宇宙滞在を実施することでした。
ジェミニ7号は1965年12月4日にケープカナベラル空軍基地から打ち上げられました。搭乗員は船長フランク・ボーマン、操縦士ジム・ラヴェルの2人です。ジェミニ7号が無事に軌道に乗ると2人は宇宙服を脱ぎ船内で生活を始めました。打ち上げから5日後には高度300キロメートルで
宇宙船の軌道投入後、搭乗員は長時間の宇宙服着用が不快であったために、地上とのやり取りの末、宇宙服を脱ぐことにしている。周回31周目には潜水艦ベンジャミン・フランクリンがポラリス潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を試験発射するのを軌道上から観測している。打上げ5日目には軌道の高度300キロメートルのより安定した軌道に移動しました。その後、12月15日に遅れて打ち上げられたジェミニ6-Aと30センチメートルまで近づくランデブー飛行を成功させました。
打ち上げから11日目、ほとんどのミッションをこなしたボーマン船長とラヴェル操縦士は船内で読書などをしながら過ごしていました。そして12月18日に大気圏に突入しフロリダ半島沖の大西洋上に着水しました。ジェミニ7号の宇宙滞在時間は13日18時間35分01秒の最長記録となりジェミニ7号の計画は成功を収めたのです。
実はこの成功を裏でジェミニ7号では大事件が発生していました。
宇宙空間といえどもそこには人の生活があります。睡眠を取ったり、食事をしたりしますが、先駆けの宇宙飛行士にとってだったのはうんちとおしっこの後始末だったようです。最初の頃は、宇宙服を着たままでおしめをしていました。
アポロ計画の頃までのロケットにはトイレはありませんでした。この頃は、うんちとおしっこを袋に詰めて地球に持ち帰っていました。おしっこは管のついた採尿袋に集め貯まると宇宙空間に捨てていました。真空・低温の世界で細かな氷の粒となったおしっこに太陽光が当たると、ダイアモンドダストのように輝いて見えたそうです。うんちは接着剤のついた袋をおしりにあてがってしましたが、なにせ無重力ですからふんばりがききません。やっと出ても袋がぷかぷか浮くわけですから宇宙飛行士にはたいへん不評だったようです。
さてうんちの入った袋は内部でガスの発生を防ぐために防腐剤を入れよく混ぜ合わせてから保管し地球に持って帰ってくることになっていました。ジェミニ7号でも同じように処理をしていましたが、防腐剤が十分に入っていなかった袋があったのです。その袋内部ではガスが発生し、内圧が高くなっていました。そして打ち上げから7日後に袋が破裂してしまったのです。袋の中身は船内に飛び散ってしまいました。そのような中でボーマン船長とラヴェル操縦士はミッションを続けていたのです。
地球に無事に帰還したラヴェル操縦士はインタビューで「君はトイレの中で1週間過ごしたことがあるか」と逆質問したそうです。
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