朝焼けの光の中に|ミラーマン登場(1971年12月5日)
ミラーマンは円谷プロダクションの巨大ヒーローでウルトラシリーズとは別の企画で制作された特撮テレビドラマです。
ミラーマンの原案は円谷プロダクションの脚本家だった金城哲夫氏が円谷プロダクションを退社するときに作成したものですが、原案そのものはメモ程度の内容でした。この原案に同社の脚本家の田口成光氏や満田かずほ監督が肉付けをして企画を作成しました。昭和44年(1969年)に小学館の学習雑誌で連載が開始され、旭通信社を通じてよみうりテレビで放送されていた「巨人の星」の後番組としてテレビドラマの作成も検討されましたが実現されませんでした。
同じ頃、旭通信社はフジテレビで「長くつ下のピッピ」を放送するべく制作を進めていましたが原作者から許可が得られなかったため企画が頓挫しました。そこで旭通信社はフジテレビにミラーマンの企画を打診しフジテレビもこれに了承、1971年12月5日から大塚製薬単独スポンサーでミラーマンの放送が決まりました。
当時、円谷プロダクションはTBSで「帰ってきたウルトラマン」を放送していました。ミラーマンをウルトラマンと区別するためのアイデアが盛り込まれま独特の雰囲気の特撮ドラマに仕上がりました。
ミラーマンを最初に見たときには新鮮で不思議でした。まずは鏡の世界です。鏡京太郎は鏡や光るものがなければミラーマンに変身できないこと、鏡から別の鏡へ移動できることなどの設定です。ミラーマンの顔はウルトラマンよりもアメリカンヒーローに近くそれまでのウルトラシリーズとは異なる雰囲気のヒーローでした。光線技も鏡を主題にしておりミラー・ナイフはちょっと危ない割れた鏡やガラスなどを連想しました。敵をインベーダーと呼んでいたことにも何か新しさを感じて見ていました。
そして主役の鏡京太郎を演じた石田信之さん。オーディションに参加したわけではなく、所属事務所が広告代理店に置き忘れた石田さんのプロフィールをプロデューサーが見て優しそうで純朴な雰囲気の石田信之を選んだそうです。鏡京太郎はミラーマンと人間の混血であり悩み事の多き青年でしたが、石田信之さんの雰囲気と演技はぴったりでした。
『ミラーマン』放映開始45周年記念!石田信之さんトークショー!
石田信之さんとはTwitterで繋がっていて「いいね」や「返信」をいただいたことがあります。病気になられてからもイベントなど精力的に手がけておりましたが残念なことに2019年6月13日に他界されました。きっと鏡の世界へ行かれたのだと思います。
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