札幌時計台が竣工(1878年10月16日)
札幌市時計台もしくは時計台は北海道札幌市中央区に存在する「旧札幌農学校演武場」の通称です。日本最古の時計台であり1970年に歴史的建造物として重要文化財に指定されました。三角屋根の上に大時計を載せた独特の形状をしておりその高さは19.825メートルになります。
明治時代に入ると北海道では屯田兵による開拓と北方警備が進められていました。明治9年(1876年)7月に札幌農学校の初代教頭に赴任していたウィリアム・スミス・クラーク博士は札幌農学校の生徒にも兵式の訓練を行うことにし、この訓練を行うための施設を建造することを提唱しました。
クラーク博士は翌年の明治10年(1877年)5月に離日しますが博士の思いを引き継いだのが1877年から1879年に札幌農学校の教頭を務めた米国の土木技術者ウィリアム・ホイーラーです。訓練所はホイーラー教頭の計画のもと北海道開拓使工業局が設計と建設を行い明治11年(1878年)10月16日に「札幌農学校演武場」が竣工しました。この施設の2階が演武場として使用され1階には研究室、講義室、標本室などが設置されました。演武場は兵式の訓練の他、入学式や卒業式その他の催事場を行う講堂としても使われました。
現在は時計台として有名な建物ですが竣工してからしばらくの間は時計は設置されておらず屋根の上に授業の開始と終了などを知らせる鐘楼が設置されているだけでした。演武場の完成式には開拓長官の黒田清隆が列席していました。黒田は建物を見て時計塔の設置を指示し、ホイーラー教頭が米国に塔時計を発注しました。ところが届いた塔時計が大きくて鐘楼に入らず建物の大規模の改修が必要となったため計画が頓挫しました。塔時計は他の建物に設置されそうになりましたが、ホイーラー教頭が時計台を札幌の標準時間を示す時計として市民に時をつげる重要性を説きました。その結果、演武場を改修することになり現在のような時計台となりました。塔時計の時間は学校の天文台の天体観測の結果から正確に合わせられ、明治14年(1881年)8月12日から札幌市民に時をつげるようになりました。
なお札幌時計台が最初に建造された場所は当時の札幌農学校の敷地内でしたが1903年に札幌農学校が現在の北海道大学の場所に移転しまた。演武場は札幌区に買い取られ1906年に元の位置より約130メートル離れた現在の場所に移設されました。
フジミ模型 建物モデルシリーズ No.26 札幌市時計台 プラモデル
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