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2022年9月28日 (水)

英国「国王陛下万歳」初公開(1745年9月28日)

 「神よ国王を守り給え(God Save the King/Queen)とも呼ばれる「国王陛下万歳」は英連邦王国とイギリス王室属領の賛歌です。英国においては法的には国家として定められていませんが、一般にはこの曲が国家とされています。

 イギリスの君主は国王もしくは女王ですので「国王陛下万歳」の詩は国王か女王で変わります。国王のときは「God Save the King」となり「his/him」が使われます。女王のときは「God Save the Qeeng」となり「her/her」が使われます。一方、旋律は国王か女王で変化することはありません。

エリザベス2世(1944年)
エリザベス2世(1944年5月)

 「国王陛下万歳」の作者は不明ですが曲調はルネサンス時代にヨーロッパで流行した舞曲ガリヤルドに似ていると言われています。またイギリスの作曲家でオルガン建造家のジョン・ブルの鍵盤楽曲に似ているという指摘もあります。イギリスの作曲家ヘンリー・パーセルの作品の冒頭に似ており歌詞には「God Save the King」が存在するという指摘もあります。1611年にトマス・レイヴンズクロフトによって作曲されたスコットランドの賛美歌「Remember, O Thou Man」が元になっているという説もあります。

Remember O thou Man

 

 「国王陛下万歳」はチャールズ2世が国王だった1744年に「Thesaurus Musicus(1994年)」に掲載されたものが初版とされています。 翌年に起こった「1745年のジャコバイト蜂起」のときにイギリスの作曲家トマス・アーンが君主と国家の平穏を願いこの曲を編曲し「神よ、国王陛下を護り給え」を仕上げ、1745年9月28日にロンドンのドゥルーリー・レーン劇場で初めて歌唱されました。

 最後にエリザベス2世のご冥福をお祈りし「女王陛下万歳」で本記事を終わります。

イギリス 国歌「女王陛下万歳」(神よ女王陛下を守り給え)(God save the Queen)日本語訳/National Anthem of the United Kingdom

 

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