CMソングの日(1951年9月7日)
日本で民間企業によるラジオ放送が行われたのは大正13年(1924年)です。大阪朝日新聞による昭和天皇の御成婚奉祝式典、大阪毎日新聞による第15回衆議院議員総選挙開票の中継などが行われました。このときは放送局はなく未だ実験的な放送でした。
ラジオ放送の必要性が高まってきたことから逓信省は1923年末に放送用私設無線電話規則を制定しました。これによってラジオ放送の免許制度が整えられ東京・名古屋・大阪で公益法人によるラジオ放送が許可されることになりました。そして大正14年(1925年)に東京放送局、大阪放送局、名古屋放送局の社団法人が設立されました。これらの社団法人はのちの日本放送協会で、それぞれNHK放送センター、NHK大阪放送局、NHK名古屋放送局となりますた。これによって民間放送の設置が制限されることになりました。この体制は第二次世界大戦後まで続きました。戦争直後GHQも日本国内のラジオ放送をNHK独占として民間の参入を制限しました。
民間のラジオ放送局の設置が認められるようになったのは昭和25年(1950年)です。昭和26年(1951年)9月1日に愛知県の中部日本放送(CBC、現:CBCラジオ)と大阪府の新日本放送(NJB、現:毎日放送)が日本で初めてのラジオ放送を開始しました。CBCで放送された「服飾講座」は名古屋の複数の洋品店が提供する日本で初めてのスポンサー提供番組となりました。
同年9月7日にCBCとNJBで小西六写真工業株式会社(現:コニカミノルタ株式会社)の「冗談ウエスタン」が始まり、日本で初めてのCMソングが流れました。このCMソングは同社の「サクラフィルム」を宣伝する目的で作られた灰田勝彦さんが歌う「ボクはアマチュアカメラマン」という曲です。
この曲は「ぼくは特急の機関車で」の三木鶏郎の作詞・作曲したものですが歌詞には会社名も製品名も含まれていませんでした。
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