長期暦の元期(紀元前3114年8月11日)
メキシコから中央アメリカ北西部でマヤ・アステカなどの高度な文明が栄えたメソアメリカ文明。このメソアメリカで古くから使用されていた暦が長期歴です。長期歴はマヤ文明で発見されたためマヤ暦とも呼ばれますが、マヤ文明に限られたものではなくメソポタミア文明で広く使われていました。
長期歴の大きな特徴はその周期が非常に長いためいつの出来事か特定できることです。長期歴は1日を単位とする「キン」、1ヶ月20キンとする「ウィナル」、1年18ウィナルとする「トゥン」、さらに20トゥンを「カトゥン」、20カトゥンを「パクトゥン」としました。長期歴の元期は現在使われているグレゴリオ暦に換算すると紀元前3114年8月11日になります。
長期歴は長周期ですが永遠に続く暦ではなくグレゴリオ歴換算で2012年12月21日が最終日となっています。これによって2012年12月21日に地球が滅亡するという噂が流れました。しかし長期歴は最終日を迎えるとまた最初から始まるものだったようです。
そもそもメソアメリカ文明に世界が滅亡するという予言が存在したという証拠は見つかっていません。また15世紀末にコロンブス率いるスペインの艦隊がメソアメリカにやってきたときには既に長期歴は使われていませんでした。この世界滅亡説はメソアメリカ文明由来ではなくメソアメリカに侵入した西洋社会のに由来すると考えられています。
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コメント
takaさんコメントありがとうございます。
メソアメリカです。Nifty Newsさんには修正をお願いしてあります。Nifty NewsのタイトルはNifty Newsさんがつけているので読み間違えられたのではないかと思います。
投稿: toshizo | 2022年8月13日 (土) 15時25分
ニフティニュースにより、貴記事を拝見させていただきました。
長期歴が「マヤ文明に限られたものではなくメソポタミア文明で広く使われていました」とあるのですが、「メソアメリカ文明」の誤りでしょうか? それとも実際に「メソポタミア文明」だったのでしょうか?
ニフティのタイトルが「マヤ暦メソポタミアでも使用」とありましたので、気になった次第です。
投稿: taka | 2022年8月13日 (土) 02時23分