カルピスの日(1919年7月7日)
カルピスの歴史は古くカルピスを考案したのは三島海雲(1878-1974)という僧侶です。三島海雲は寺の子息として生まれました。1902年に中国に渡り北京で教師となり、1903年に知人と「日華洋行」という雑貨の貿易を行う会社を設立し中国各地で日本の雑貨を販売しました。1904年に日本軍の軍馬を調達することになり内蒙古に赴きました。このときジンギスカンの子孫に会いました。滞在中に体調を崩して命も危ぶまれましたが、このとき現地人の飲み物「酸乳」を勧められて飲み続けたところ回復したそうです。不老長寿の霊薬に出逢った思いだったそうです。
三島海雲は1915年に清で辛亥革命が発生したことをきっかけに帰国し「酸乳」を日本に広めようと考え研究開発を始め1916年に醍醐味合資会社を設立しました。1917年には恵比寿にカルピス株式会社の前身となるラクトー株式会社を設立し発酵乳脂の「醍醐味」、脱脂乳と乳酸菌を混ぜた「醍醐素」、 乳酸菌の入った「ラクトーキャラメル」などの販売を開始しましたがどれも成功しませんでした。三島海雲は「酸乳」に立ち返り試行錯誤を行い、1919年に世界で初めて乳酸菌飲料の大量生産に成功しました。この乳酸菌飲料を「カルピス」と名付け同年7月7日に発売しました。この日を記念し7月7日は「カルピスの日」とされています。
現代においてカルピスと言えばペットボトルに入ったカルピスウォーターを思い浮かべる人も多いと思いますが、昔はカルピスはびんに入った白い原液を水で薄めて飲むもので家庭で作る飲み物でした。お中元の時期になるとカルピスセットを頂くこともあり、オレンジ、グレープ、ストロベリーなどの味のカルピスを珍しいねと言いながら家族で美味しく飲んだことを覚えています。
そのうち缶入りのカルピスソーダが発売されましたが炭酸飲料だったのであまり驚くことはありませんでした。しかし、カルピスウォーターが販売されたときには家庭で作って飲むものをコーラなどのように店頭販売して買う人がいるのかなと思いました。ひと口飲んでみると口の中に爽やかさが広がりたいへん美味しくて自分もすっかりはまってしまい良く飲むようになりました。
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