« スズメバチの巣を発見 | トップページ | わずか2分の日没ショー »

2022年6月14日 (火)

夢でパーマンになった話

 子どもの頃から時々見る夢にヒーローになった夢がある。

 その中のひとつがパーマンになった夢である。

 本当はスーパーマンになりたかったのに。

 あるとき手に入れたのはパーマンセットだった。

 まぁスーパーマンもパーマンも空を飛べるし力もあるのだからいいだろう。

 さっそくパーマンセットを装着する。

パーマン参上
パーマン参上

 マスクをかぶった瞬間にみなぎる力。

 これでいいのだ。

 続いて肝心の空飛ぶマントを装着する。

 手をまっすぐに伸ばして大空に向かって飛び立つのだ。

 よし!飛び立つことができたぞ。

 飛ぶってこういうことか。

 初めての空飛ぶ体験である。

 あれっ地面から空中には飛び立つことができたが空高く上昇できない。

 高度1メートルぐらいしか浮いていない。

 スピードも遅い。

 なんだこれ?

 あー!塀にぶつかる!

 と思ったら塀の1メートル手前で塀に沿うように垂直に上昇。

 塀の縁まで上昇して塀の上を飛んでいく。

 堀の縁から1メートルの高さを飛んでいる。

 なんかおかしい。

 セットについてきた取扱説明書を読んでみた。

 「このマントを使うと物体から1メートル離れたところを時速20キロメートルで飛ぶことができる」とある。

 つまりだ。

 このマントでは地面から高度1メートルのところしか飛べないのだ。

 だから山登りであれば山肌を高度1メートルで飛んで頂上までいける。

 ビルなどは壁から1メートル離れたところを上昇して行くことができる。

 だから塀の上に登ることができたんだ。

 しかし、スピードは時速20キロメートル。

 自転車なみである。

 このマントの機能はあまりにもしょぼい。

 このマントでヒーローの仕事をこなすのは大変だぞ。

 人々のピンチにかっこよく空を飛んで駆けつけるなんてできない。

 とりあえずやってみよう。

 おっ東京はビルだらけだから高度は稼げる。

 このあたりじゃスピード出す必要もない。

 時速20キロメートルもまんざらじゃない。

 スピードあげるにはどうしたら良いのか。

 自動車の屋根の上で高度1メートルを維持してみる。

 おー自動車のスピードで進めるのだ。

 飛行機の背中ならもっと速く移動できるはず。

 これならヒーローの仕事もなんとかなりそうだ。

 さっそく事件発生のようだ。ふっ!出動して解決してやろう。

 パーマンセットを装着して空を飛んで現場に向かう。

 川もひとっ飛びだ!

 川に差し掛かったところで速度が落ちて墜落。

 ドボーン!

 あーなんだこれ!

 ここでどこからともなくあの御方の声。

 「そのマントは水には反発力が働かないんだよ」

 取扱説明書にも注意書きがあった。

 なんでだよー。

 「しかたないじゃない。未来のおもちゃなんだから」

 目の前に現れたのはなんとドラえもんだった。

 ここで目が覚めてすべては夢の出来事と悟る。

 夢は何でもありだな。

 現実に戻り朝ご飯を食べて学校に向かう。

 高度も低いし遅いけどあの感覚は忘れられない。

 自分にとってはあれぐらいが安全でちょうど良かったかも。

 誰にも言えないが心の中で叫ぶ。

 僕はね。空を飛んだんだよ。

 またあの夢見られるかな。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

人気ブログランキングへ

| |

« スズメバチの巣を発見 | トップページ | わずか2分の日没ショー »

アニメ・コミック」カテゴリの記事

映画・テレビ」カテゴリの記事

昭和の思い出」カテゴリの記事

随筆」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« スズメバチの巣を発見 | トップページ | わずか2分の日没ショー »