けんもほろろの「けん」と「ほろろ」
「けんもほろろ」を辞書で調べてみると、
・「頼みや相談などを,冷淡に断るさま。とりつくしまもないさま。「―な応対」「―に断る」
・冷淡で、とりつくしまもないさま
・無愛想に人の相談などを拒絶するさま。取りつくすべもないさま。
・すこしも〈同情の心/あたたかみ〉がないようす。「ーの あいさつ」「ーに ことわられる」
などと解説されています。よく耳にする表現ですが、けんもほろろの「けん」と「ほろろ」っていったい何でしょうか?
実は辞書には、その語源が何か一きちんと解説されています。なんとなく「剣もぼろぼろ」的な印象もあるのですが、まったく違う語源でした。「けん」も「ほろろ」もキジの鳴き声だそうです。
次の映像を見るとわかりますが、キジの鳴き声はケンには聞こえますが、ホロロとは聞こえません。「ほろ」はキジが鳴いた後によくする「母衣打ち(ほろうち)」からという説があります。その下の映像を見ると、母衣打ちするときの羽音がホロロに聞こえないこともないです。
また、「けん」は「慳貪(けんどん)」をかけているという説明もあります。「剣突(けんつく)」にもかけているという説明もあり、必ずしも「剣」が無関係とは言えないようです。
それでは、キジがどうして、けんもほろろの意味と結びついてのでしょうか。キジが鳴いてから母衣打ちするまでは、取りつく島もないほどの一瞬の動作です。取り付く島もないは「頼りにするところが何もないこと。何かを頼んだり相談しようとしても、相手の態度が冷たくて、きっかけがつかめないこと」ですので、けんもほろろの意味と同じです。あと、キジの鳴き声や鳴き方が無愛想だからという説もあるようです。
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