スズメバチの巣を発見
アパートの階段を降りたら踊り場の天板に張り付いたツボのようなものが目に入ってきました。すぐにスズメバチの初期の巣だとわかりました。まったく気が付いていませんでしたがいきなり視界に入ってきました。あっという間にできたのでしょう。
巣の大きさも小さくあたりにはスズメバチの姿形はありません。まだ一匹の女王蜂が作り始めたばかりの巣です。
スズメバチの仲間は大型のものが多く攻撃的な性質です。ミツバチと同様に社会性が高く1匹の女王蜂を中心に大きな巣を作って生活します。スズメバチが襲ってくるのは自分たちの住処である巣を守るためです。いきなりスズメバチに刺されたということもありますが、その場合の多くは知らずのうちに巣に近づきスズメバチが警戒する範囲に侵入したときです。
女王蜂と働き蜂はどちらも同じスズメバチですが幼虫時代に与えられるエサによって女王蜂になるか働き蜂になるかが決まります。女王蜂は夏から年末にかけて羽化し十分に栄養を蓄えて巣から旅立ちます。オスと出会った後はエサを食べなくなり越冬します。女王蜂は翌春に活動を始め巣を作り始めます。十分に大きくなった巣では働き蜂が巣を作ったりエサを捕まえたりしますが、働き蜂が産まれ育つまでは女王蜂も働きます。今回見つけた巣はちょうどこの頃のものです。働き蜂は7月頃から羽化し始め2ヶ月もするとたくさんの働き蜂が生まれ巣も大きくなります。働き蜂はメスでオスはまったく働きません。働き蜂は働くのが役割ですが巣から女王蜂がいなくなると産卵を始めますが生まれてくるのはオスだけです。オスは働かないのでやがて巣は朽ち果ててしまいます。
女王蜂が産み付けた働き蜂の卵が孵化したらたいへん危険な状態となります。子どもたちも住んでいるのですぐに大家さんと話をして撤去しました。幸い小さい巣だったので危険もなくあっという間に取り外されました。
しかし、ここにずいぶん長い間住んでいますがスズメバチの巣ができたのは初めてです。あたりには草木のたくさんある公園や大きな庭の家もあるのですがどうしてこんなところに巣を作り始めたのでしょう。可哀想ではありますが階段の踊り場では必ず事故が起こります。
女王蜂さん、こんなところに巣を作ってはダメだよ。
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