18リットル缶の日(5月18日)
5月18日は「18リットル缶の日」です。18リットル缶、かつてはその用途から「石油缶」と呼ばれた四角形の金属製の容器です。その後、用途が広がり尺貫法で1斗の容量をもつことから「一斗缶」と呼ばれるようになりました。第二次世界大戦後は単位ガロンを使って「5ガロン缶」と呼ばれましたが、日本では「一斗缶」が定着しており「5ガロン缶」と呼ばれたのはわずかな時期だけでした。現在はJIS規格で正式名称が「18リットル缶」になっていますが、俗称として「一斗缶 」と呼ばれています。
なぜ1斗が石油缶に選ばれたかというと1斗18リットルが人が運べる最大の容量とされたからです。四角形なのは倉庫や荷台すき間なく積み上げられるようにするためです。「一斗缶」の材質は鉄鋼にスズを加えたブリキです。内容物によって内側をコーティングしており様々な液体を入れることができます。
「斗」は尺貫法における体積の単位です。尺貫法の体積は「升」が基本単位となっています。昔は「升」の大きさは地方によって異なっていましたが江戸時代に統一されました。メートル法に換算すると一升は約1.803 906 837リットルになります。「斤」は1升の1/100、「合」は1升の1/10、「斗」は1升の10倍、「石」は一升の100倍です。1斗は10升ですから約18リットルということになります。
一方、ガロンはヤード・ポンド法における体積の単位です。ガロンの大きさは国によって異なりますが日本は米国液量ガロンの数値を採用しています。米国液量ガロンの1ガロンは3.785412784リットルですが、日本では3.785412リットルとされています。5ガロンは18.9リットルになり一斗より約1リットル大きな値となります。
現在の18リットル缶も正確に容量が18リットルというわけではありません。JIS規格では18リットル缶はZ1602:2003で天板と地板の一辺の長さ238.0±2.0mm、高さ349.0±2.0mm、質量1140±60 g、容量19.25±0.45リットルと定めらています。積み上げることを考えて大きさは厳密に定義されていますが、質量と容量には値に幅があります。
さて5月18日が「18リットル缶の日」とされたのは5ガロンの「5」と18リットルの「18」に因んだものです。
昔はそこら中で一斗缶を見かける機会がありましたが最近はポリタンクが使われるようになりあまり見かけなくなくなりました。昔は一斗缶の天板をくり抜いてゴミ箱や灰皿として使ったり、たき火やゴミ焼きに使ったりしました。18リットル缶は優秀な容器であることから現在でもたくさんの使われておりリサイクルも行われています。
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