メートル法公布記念日(1921年4月11日)
日本で長さ(度)・体積(量)・重さ(衡)を定めた度量衡法が公布されたのは明治24年(1891年)3月24日です。
日本は明治19年(1886年)にはフランスが中心になって制定したメートル条約に加盟していましたが一般には尺貫法が主流でした。そこで一尺は33分の10メートル(10/33 m)、一貫は4分の15キログラム(15/4 kg)として尺貫法とメートル法を両立させました。
英国や米国ではヤード・ポンドが一般的だったため度量衡法は明治42年(1909年)に改正され、これによって尺貫法・メートル法・ヤード・ポンド法が混在することになり度量衡に混乱を招くことになりました。
大正時代に入ると日本は第一次世界大戦への参戦で工業化を進めます。そして日本製品を国内外で拡販するため工業規格の統一を進めることになりましあ。単位系はメートル法に一本化することになり度量衡法は大正10年(1921年)4月11日に改正されました。ただし、いきなりメートル法に一本化されたのではなく定められた統一期日までは尺貫法やヤード・ポンド法を併用することが認められました。<
ところが日本で長らく使われてきた尺貫法を禁じることに対する反対運動が起こり統一期日が何度も延期され、ナショナリズムが進んだことにより有名無実化しました。
1951年に計量法が公布され度量衡法は廃止となりましたがメートル法が完全に実施されたのは1959年です。ただし、最初は土地や建物の面積は坪の表記が認められていました。本当にメートル法に統一されたのは昭和41年(1966年)のことでした。
1921年4月12日はメートル法公布記念日ですが、当時はメートルは実際には使われなかったというお話でした。
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