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2022年3月12日 (土)

半ドンの日(1876年3月12日)

 週明けの月曜日から働き始めてすぐに週末の休みを楽しみにしてしまいます。あ、もちろん仕事はちゃんとやっていますw。

 現在は週休二日制が広く採用されていますがこの制度を日本で始めたのは松下電器産業(現:パナソニック)だそうです。1965年に当時同社会長だった松下幸之助がいち早く導入を決断しました。当初は週休二日制を導入する企業はほとんどありませんでした。企業で週休二日制が導入されるようになったのは1980年頃からです。官公庁が導入したのは1992年、学校で導入されたのは2002年です。

 自分が子ども頃、親たちは土曜日は出勤、子どもは学校でした。ただし、土曜日は会社も学校も午前中までで午後には帰宅することができました。子どもも大人も土曜日の午後から日曜日の夜まで1日半の休みをとても楽しみにしていたのです。

土曜日の夜は宴会(昭和36年)
土曜日の夜は宴会(昭和36年)

 日本で土曜日が午前中までで日曜日が休日となったのは明治9年(1876年)のことです。太政官布告により同年3月12日から官公庁で土曜半休・日曜休日制が導入されました。これに伴い民間企業も土曜半休・日曜休日制を採用しました。

 それ以前は明治元年(1868年)の太政官布告により官公庁の休みは31日を除く1と6のつく日と決められていました。これは江戸時代からの習慣をそのまま踏襲したものですが海外交易が盛んになり休日を諸外国と合わせる必要性が高まり、土曜半休・日曜休日制としたのです。なんと昔の日本の休日は週ごとではなく土曜日と日曜が休みではなかったのです。

 さて土曜日の午前中まで働くことは「半ドン」と呼ばれていました。「半ドン」の由来には2つの説があります。

 ひとつはオランダ語の休日「ドンタク(zondaq)」が日本でも休日を意味する言葉として広まりました。たとえば福岡県の博多市で毎年5月に「博多どんたく港まつり」が行われますが、この名称も「ドンタク(zondaq)」に由来しています。博多市民の全員がお休みしてお祭りに総参加して楽しみましょうということです。土曜日は半分が休みのためドンタクの半分ということから「半ドン」と呼ばれるようになったというものです。

 もうひとつは午砲に由来するよるというものです。明治4年(1871年)から皇居で毎日正午を知らせる大砲が撃たれるようになりました。この大砲は午砲やドンと呼ばれ、土曜日はドンの合図で仕事が終わることから都心で働く人々の間で「半ドン」と呼ばれるようになり、その後、午砲が全国の主要都市で行われるようになり「半ドン」が全国的に広まったというものです。どちらの説が正しいのかわかりませんが、全国的に広がったことからどちらの効果もあったのではないかと思います。

 自分は大学生の頃は週休2日制ではありませんでした。就職して週休2日制になったときにはなんとも贅沢な週末なんだろうと思ったものです。しかし慣れというのはおそろしいものでいつの頃から週休2日制に慣れ親しんでしまいありがたさも失われてしまいました。

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