プロ野球の日(1936年2月5日)
日本で最初のプロ野球球団は1920年に設立された日本運動協会です。続いて1921年に天勝野球団が結成されました。しかしながら、1923年に発生した関東大震災により両球団ともに解散となりました。日本運動協会は1924年に宝塚運動協会として再結成されましたが、1927年から始まった昭和金融恐慌の影響や他に球団が設立されなかったこともあり1929年に解散し日本のプロ野球はここで途絶えました。
当時の日本の野球はプロ野球よりも東京六大学などの学生野球の方が人気がありました。学生野球の有力選手は大学を卒業すると各地のクラブチームに入団しましたが系統的なリーグ戦は行われていませんでした。そこで東京日日新聞が主催者となり日本各地の都市を代表する野球チームに優勝を競い合わせる都市対抗野球が1927年に開催されました。
1931年、読売新聞社の主催で米国メジャーリーグ選抜チームと六大学を中心とする日本チームとの日米対抗試合が行われました。この興業は成功を収め再び日米対抗野球が計画されましたが文部省が1932年に学生野球の興行化を禁止したため1934年に各地のクラブチームから有力選手を集めて職業野球としての全日本チームが結成されました。1934年にルー・ゲーリックやベーブ・ルースを含む全米選別野球チームが来日し各地で全日本チームとの試合が開催されました。
この興業は大成功し、同年12月26日に全日本チームが基礎となり大日本東京野球倶楽部が結成されました。大日本東京野球倶楽部は唯一のプロ野球チームだったため米国に遠征し試合を行いました。このとき米国で東京ジャイアンツと名乗り、後に東京巨人軍と改名しました。12月26日はジャイアンツの日とされています。
プロ野球の人気が出始めると、1935年に大阪野球倶楽部(大阪タイガース、現在の阪神タイガース)が結成、1936年には大日本野球連盟名古屋協会(名古屋軍、現在の中日ドラゴンズ)、大阪阪急野球協会(阪急軍、現在のオリックス・バファローズ)、東京野球協会(東京セネタース)、大日本野球連盟東京協会(大東京軍)、名古屋野球倶楽部(名古屋金鯱軍)が結成されました。そして1936年2月5日、東京巨人軍、大阪タイガース、名古屋軍、東京セネタース、阪急軍、大東京軍、名古屋金鯱軍の7球団で日本職業野球連盟が設立され、2月9日に巨人軍の2回目のアメリカ遠征の壮行会と金鯱軍の結成記念としてプロ野球初の対抗試合が行われました。
プロ野球のリーグ戦が開幕したのは同年4月です。このとき東京巨人軍は米国に遠征中だったため春季大会は欠場しました。同年7月からの夏季大会で東京巨人軍を含むトーナメント戦が行われました。9月行われた秋季大会で初めて優勝チーム決定戦を行われ東京巨人軍が大阪タイガースを僅差で破り優勝しました。この年の9月25日に東京巨人軍の沢村栄治投手が日本プロ野球史上初のノーヒット・ノーランを達成しています。
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