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2021年12月22日 (水)

ステンレスが錆びにくい理由

 流し台や調理器具に使われているステンレスは錆びにくく手入れも簡単なので様々な用途に使われています。

 ステンレスは鉄を主成分としたクロムやニッケルとの合金です。一般的にはクロムが10.5%以上含まれ炭素含有量が1.2%以下の鋼をステンレスといいます。ステンレスはステンレス・スティールの略で、ステン(錆び)とレス(否定)で「錆びない」、スティールは「鋼」という意味です。しかし、実際にはステンレスも手入れをしっかりしないと錆びてしまいます。むしろ「錆びにくい鋼」と言った方が的を射ているでしょう。

 ステンレスの表面には、酸化クロムでできた化学的に非常に安定な極めて薄い酸化皮膜ができています。この膜がステンレスを腐食から守ります。ステンレスはクロムの量が多いほど酸化皮膜を形成しやすくより安定になります。この酸化皮膜の形成に11パーセントのクロムが必要になるのです。

ステンレスが錆びない理由
ステンレスが錆びない理由

 ステンレスには錆により強くするためニッケルを加えて結晶構造を変えたものなど色々な種類があります。ステンレスが錆びてしまったときにはポリウレタンフォーム(スポンジの裏面)や目の細かいスティールたわしなどでこすって錆を取り除いた後、乾いた布で拭いておくと酸化被膜が再生されます。

 ステンレスの種類はさまざまですが大別すると以下の5つに分類することができます。

〇オーステナイト系

 代表的なものは18クロムー8ニッケルのSUS304です。延性や靭性、耐食性、溶接性などに優れ、家庭用品、建築材料、化学工業などその用途は広範囲です。

〇フェライト系

 代表的なものは18クロム系のSUS430です。熱処理により硬化せず焼なまし(軟質)状態で使用されます。成形加工性、耐食性、溶接性が良好で厨房用品、自動車部品、ガス・電気器具部などに使われます。


〇マルテンサイト系

 代表的なものは13クロム系のSUS410です。熱処理により硬化するので熱処理によっては幅広い性質が得られます。高強度や耐磨耗性が必要な機械部品や刃物などに使われます。

〇オーステナイト・フェライト系(二相系)

 オーステナイトとフェライトの2つの金属組織を持ちます。物理的な性質は中間で耐海水性や耐応力腐食割れ性に優れ強度が高いのが特徴です。海水用復水器や熱交換器など各種化学プラント用装置の材料に用いられます。

〇析出硬化系

 特定の元素を加えて熱処理(析出硬化処理)させたものです。非常に高い強度と硬度が得られます。高強度や耐食・耐熱性が必要な部品に使われます。

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