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2021年12月23日 (木)

シーラカンス南アフリカ沖で発見(1938年12月23日)

 1938年12月23日、南アフリカのイーストロンドンの博物館で学芸員マージョリー・コートニー=ラティマーは南アフリカの東海岸チャルムナ川(現ティロムンカ)の沖合でヘンドリック・グーセン船長のトロール漁船が漁獲した魚の中にめずらしい形をした魚がいるのを発見しました。

 その魚の体調は約1.4メートルで古代魚のような姿をしていました。魚の研究をしていたラティマーは直感的に貴重な生物を発見したと考えそ保存を試みましたが傷みがひどいため剥製にしました。

ラティマーとシーラカンスの剥製
ラティマーとシーラカンスの剥製

 発見当初、多くの人はその魚が岩礁の海底に住むカサゴやメバルの仲間(ロックコッド)と考えました。そこでラティマーはグレアムズタウンのローズ大学教授の魚類学者ジェームズ・レナード・ブライリー・スミスに連絡を取り魚のスケッチを送りました。スケッチを見たスミスはその魚が絶滅したはずのシーラカンスであること確信し1939年2月に発表しました。

 シーラカンスは魚類が両生類に進化する頃に生きていた魚です。シーラカンスは中生代白亜紀以降の地層から化石が発見されていないことから約6500年前に絶滅したと考えられていました。しかし、1938年のラティマーによる発見によって、シーラカンスが6500万年もの時を経て生き続けていたということがわりました。そしてシーラカンスは「生きている化石」と呼ばれるようになりました。

 その後、シーラカンスはコモロ諸島・ケニア・タンザニア・モザンビーク・マダガスカル・イシマンガリソ湿地公園・クワズールー・ナタール南岸で発見されています。当初、シーラカンスの生き残りはこの西インド洋で発見された1種のみと考えられていましたが、1997年にインドネシアで2種目のシーラカンスが発見されています。

 また1952年12日20日に西インド洋コモロ諸島で発見されたシーラカンスに対して世界で初めて詳細な学術調査が行われたことから、1952年12日20日は「シーラカンスの日」とされています。

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コメント

ご指摘ありがとございます。
6500万年前の誤りでした。

投稿: toshizo | 2021年12月23日 (木) 14時20分

〉約6500年前に絶滅したと
縄文時代くらいでしょうか

投稿: | 2021年12月23日 (木) 12時32分

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