灯台記念日(1868年11月1日)
船は広い海上を自由に進んでいるように見えますが、海には浅瀬や暗礁など危険なところがあります。船はこのような危険なところを避けて進まなければなりません。そこで、航路という船の通り道が決められています。もちろん海上ですから航路は目に見える通り道ではありません。船が航路を進むためには船自身が海上のどこにいるのかが分かる目印が必要です。
船が陸地の近くを航行する場合、昼間であれば船からまわりの景色が見えるので岬などを目印にすることができます。しかし、夜になるとあたりが真っ暗で何も見えなくなります。また、昼間でも陸地から遠く離れた場合、目印を見つけるのが難しくなります。そこで岬などの船から見やすい場所に塔を建てて狼煙をあげたり、かがり火を灯したりして目印にしました。
世界で最も古い灯台は、今からおよそ2300年前に作られたエジプトのアレキサンドリアの港にあったファロス灯台と言われています。日本ではおよそ1300年前の遣唐使の時代に、海難事故を防ぐために狼煙やかがり火が目印として使われました。江戸時代になるとたくさんの灯台が造られるようになりました。当時の日本の灯台は櫓のような形をしていました。
日本で初めて作られた西洋式の灯台は神奈川県横須賀市の三浦半島の観音崎灯台です。観音崎灯台は1868年11月1日(旧暦明治元年9月17日)に着工され、翌1869年2月11日(旧暦明治2年年1月1日)に完成し点灯されました。当時の日本は鎖国を解き開国していましたが日本近海には灯台が体系的に設置されていなかったため航海しにくいという問題がありました。そのため諸外国は日本との条約の中で日本に灯台を作らせたのです。
初代の観音崎灯台は1922年4月26日に発生した地震の被害で取り壊され、1923年3月15日に再建されました。しかし、同年9月1日に発生した関東大震災で再び崩壊しました。1925年6月1日にコンクリート製の灯台が建造され、現在に至るまで使用されています。
1949年、海上保安庁が灯台業務の開始を記念するため、観音崎灯台着工日の1868年11月1日に因み毎年11月1日を灯台記念日と定めました。観音崎灯台は1998年11月1日に日本の灯台50選に選定されました。
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