新幹線0系電車が定期運転終了(2008年11月30日)
東海道新幹線は1964年東京オリンピックの開幕直前の10月1日に開業しました。新幹線の開業とともに登場したのが新幹線0系電車です。当時の日本は高度経済成長期にあり、先頭部が航空機のような丸い形状で青と白に塗り分けられた流線形の0系電車は近未来を予想させるような姿でした。時速200キロメートル以上で走る営業運転を実現し、世界初の高速鉄道列車となりました。
開業当初は時速180キロメートルでひかり号の運転を行い東京と新大阪を4時間で結びました。翌年には時速210キロメートルの運転となり50分短縮の3時間10分となりました。1974年には1975年山陽新幹線の博多駅の開業に向けて食堂車の運用が始まりました。
1985年の新型100系電車やその後の新型車両が登場し新幹線の高速化が進むと0系電車は性能の問題から「ひかり」としての運用が少なくなり「こだま」として運用されるようになりました。
新型車両が投入されると旧型車両が「ひかり」から「こだま」に変更されていくため、0系新幹線の「こだま」の運用も少なくなりました。東海道新幹線では0系電車の「ひかり」は1998年に姿を消し、1999年9月18日には「こだま」の定期運用を終えています。山陽新幹線では0系電車の「ウエストひかり」が2001年に運用を終了しています。N700系が登場すると500系が「ひかり」から「こだま」に転用されるようになり、0系電車の廃止が決まりました。そして、2008年11月30日の岡山14時51分発、博多18時21分着の「こだま」659号が0系の定期運転の最後となりました。
0系電車の定期運転終了後、12月6日、13日、14日に「0系さよなら運転」が行われ「ひかり号」として新大阪と博多を結びました。最終日の14日の新大阪14時56分発、博多18時1分着の臨時「ひかり」347号で営業運転を終了しました。そして0系は全車両が廃止されました。
新幹線0系電車は1964年の開業から2008年の営業運転終了まで44年に渡って活躍しました。0系電車の生産は1986年で終了していますが開業以来3,216両が製造されました。0系電車は改良を重ねながら長期間に渡り使用されため歴代の新幹線の中で最多の生産台数となっています。
2007年8月、社団法人日本機械学会は創立100周年の記念事業として0系電車を国産航空機YS-11などと一緒に機械遺産として認定しました。
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