世界で初めて月の裏側の撮影に成功(1959年10月7日)
月面着陸というと米国NASAのアポロ計画によるアポロ11号があまりにも有名ですが、これは人類を初めて月面に降り立たせたものでした。無人ながらも世界で初めて月面着陸した宇宙船はソビエト連邦(ソ連)のルナ計画によるルナ3号です。
ルナ計画:世界で初めて月面に宇宙船到着(1959年9月14日)
ルナ3号はルナ計画としては7番目に打ち上げられた無人月探査機で1959年10月4日にバイコヌール宇宙基地からルナ8K72ロケットで打ち上げられました。10月6日に月の南極付近に高度6,200 kmまで接近し、10月7日に高度65,000 kmから月面の撮影を開始しました。
ルナ3号は月面の写真を29枚撮影した後に地球に戻る軌道に乗り、月面の写真を地球の地上基地に伝送しました。打ち上げ直後から送信機能に問題が発生したためすべての写真を送信することはできませんでした。ルナ3号は10月22日に送受信が途絶え、その後は地球の近くを周回していましたが1960年に大気圏に突入し消滅しました。
月は地球に対して常に同じ面を向いているため、月の裏側の様子は地球から観測できません。当時、月の裏側はどのようになっているかは知る由もなかったのです。ルナ3号は月の裏側に回り、世界で初めて月の裏側の写真を撮影することに成功したのです。
月の裏側には暗く見える「月の海」がほとんど存在しないことがわかりました。月の表に月の海が存在するのは、月が形成される過程で月の表側で巨大な衝突があったからと考えれています。その衝突の痕跡は日本の月探査衛星「かぐや」の観測データから発見されました。
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