自由の女神像の除幕式(1886年10月28日)
アメリカ合衆国の自由と民主主義の象徴と呼ばれている自由の女神像は同国の独立100周年を記念しフランスの法学者・反奴隷制の活動家エドゥアール・ルネ・ド・ラブライエの提案でフランスから米国に寄贈されたものです。
1870年代の終わりに米国は独立戦争後の混乱時期にありました。米国の憲法を称賛していたラブライエは自由の女神像を米国とフランスの友情の証として寄贈することを提案しました。
ラブライエは自由の女神像の設計をフランスの彫刻家フレデリック・オーギュスト・バルトルディに依頼しました。自由の女神像はフランスの画家ウジェーヌ・ドラクロワの作品「民衆を導く自由の女神」とバルトルディの母親をモデルにデザインされました。設計には建造物の構造設計の側面からエッフェル塔の設計者ギュスターヴ・エッフェルも加わりました。
像は募金によって製作され、米国の独立運動を支援したフランス人を中心に募金が集まりました。そして、記念像のキャンペーンとして宝くじも販売されました。1878年にパリで開催された万国博覧会に完成した頭部を展示し寄付金を募りました。寄付金の総額は約40万ドルになりました。
自由の女神像は1884年にパリで仮組みされた後、214個の部品に分解しフランス海軍の輸送船でニューヨークに運ばれました。これには自由女神像が立つ台座は含まれていませんでした。台座はニューヨーク・ワールド紙の募金活動で米国国民の寄付で集まった資金で作られました。
自由の女神像はニューヨーク港のリバティ島に設置され1886年10月28日に除幕式が行われました。フランス国旗が自由の女神像の顔にかけられ、これをバルトルディが取り外すことで除幕が行われました。
自由の女神像の高さは像の頭の部分までが33.86メートル、トーチまでが46.05メートルです。台座の高さ47メートルを含めるとトーチまでのタ高さは93メートルになります。像は鉄の骨組みに銅をかぶせたものでその総重量は225トンです。像の色は銅の酸化で生じた緑青により緑色をしています。
自由の女神像が右手で掲げているたいまつの炎は純金で作られています。左手で持っている銘板にはアメリカ合衆国の独立記念日(1776年7月4日)とローマ数字で刻印されています。足には抑圧からの解放と自由と平等を意味する引き千切られた鎖と足枷が付けられています。頭部の冠には自由が七つの大陸と七つの海に広がることを意味する7つの突起があります。
像はニューヨークの市街の方向ではなくニューヨーク港を向いています。これは自由の女神像が元々は灯台としえ使われていたからです。
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