木星探査機ガリレオが運用終了(2003年9月21日)
2003年9月21日はアメリカの木星探査機ガリレオは運用を終了した日です。ガリレオは1986年5月にスペースシャトルで打ち上げられ、スペースシャトルの軌道から液体燃料ロケットに搭載されて木星に向かう計画が進められていました。しかしながら、同年1月に発生したチャレンジャー号の爆発事故によって計画が延期されました。
1989年10月18日、さまざまな検証が経てガリレオはスペースシャトル・アトランティスで打ち上げられました。スペースシャトルに液体燃料ロケットを搭載するのは危険という判断から、ガリレオは固体燃料ロケットに搭載されることになりました。この変更で木星に直接向かう計画が変更され、ガリレオは木星と反対方向の金星に向かって、金星と2回の地球のスイングバイを経て木星に向かうことになりました。
ガリレオは約6年をかけて1995年12月に木星に到達し、木星や木星の衛星の探査を行いました。2000年12月に土星探査機カッシーニが木星でスタンバイする際、ガリレオとカッシーニは共同で木星の磁気圏の探査を行いました。
2003年9月21日、その役割を終えたガリレオは木星大気圏に突入し木星探査のミッションを終えました。あえて木星大気圏に突入させたのはガリレオが衛星に落下した場合、環境に影響を与えることを防ぐためでした。特に衛星エウロパには生命が存在する可能性があり、探査機に付着している微生物がエウロパの環境に影響を与えることが懸念されました。
ところでスペースシャトルの打ち上げが始まった頃はインターネットなどなく、写真や映像はメディアを通じてしか見ることができませんでした。1990年代に入るとGopherやWWWサービスが始まり、職場で写真や映像を得られるようになりました。当時、NASAのサーバーからスペースシャトルやガリレオが撮影した木星の写真などをダンロードしたことを覚えています。当初はWWWよりGopherを使って検索していました。
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