モノレール開業記念日(昭和39年 1964年9月17日)
東京モノレールは昭和34年(1959年)8月に設立された大和観光株式会社(のちの日本高架電鉄株式会社、東京モノレール株式会社)が開発を進めました。
昭和36年(1961年)12月に跨座式モノレールの路線免許の認可を受け、昭和38年(1963年)5月にモノレール羽田線建設工事が起工されました。当初は新橋と羽田空港を結ぶ路線として計作されましたが建設用地を確保することができず、浜松駅を起点とすることになりました。起工式から東京オリンピック開幕まで残すところ1年半をかけて突貫工事で東京モノレールの建設が進めらました。
そして1964年東京オリンピック開幕直前の昭和39年(1964年)9月17日、浜松町と羽田空港を結ぶ東京モノレールが開業しました。この日を記念して東京モノレールがモノレール開業記念日を制定しました。
開業当時は浜松町と羽田空港の間に途中駅がなかったため乗客は旅客機を利用する旅客や空港関係者に限られていました。オリンピック閉幕後は空港を利用する客は少なく、かさんだ工事費の影響で運賃も高額だっため乗車率も低迷しました。その後、大井競馬場前や羽田整備場駅など途中駅を設置し乗車率の向上を図りましたが、期待した結果は得られず非常に厳しい経営状況が続きました。
電車と違って高架に設置された一本のレールの上を走るモノレールは高度経済成長を象徴するような近未来的な乗り物でした。モノレールを見るたびに未来の乗り物を想像するようになりました。1968年に放映された特撮番組のウルトラセブンでは第5話「消された時間」で地球防衛軍極東基地の空港と基地を結ぶ地下鉄として登場しました。
1970年代半ばになると羽田空港の国際線や国内線の路線が増え、空港内に乗り入れしている東京モノレールの乗車率は向上しました。1980年代になると羽田空港の拡張が計画され、1993年に羽田空港ターミナル通称ビッグバードが完成し、東京モノレールも延伸されました。
1988年には空港内に京浜急行が乗り入れてきたことによって旅客獲得の厳しい競争が始まりました。2007年に昭和島駅で追い越し運転が可能となり、空港快速や区間快速の運転が開始され、羽田空港へのアクセスが便利になりました。
2000年代に入り東京モノレールの新橋駅や東京駅への延伸が検討されてきましたがコストの問題から実現には至っていません。もし、東京駅まで延伸すると東海道新幹線、東北新幹線、成田エクスプレス、その他の路線とのアクセスが大幅に改善されます。
【関連記事】
・ウルトラセブン第5話「消された時間」放映45周年!(1967/10/29 19:00)
・ウルトラセブン語録@第5話 消された時間 (1967/10/29)
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