「八王子をどり」大盛況で閉幕
「八王子をどり」は第1回目が2014年に開催されて以降、3年に1度開催される八王子芸妓衆の晴れの舞台です。第3回目となる2020年は新型コロナウイルスの影響で開催が困難となり2021年に延期となりました。
コロナ禍で八王子芸妓衆は日常の仕事も激減しました。「八王子をどり」も会場一杯に観客を入れるわけにはいかず、厳しい制限の中での開催準備となりました。2021年5月21日の開幕に向けて、八王子芸妓衆は「八王子をどり」に向けて稽古に励んできました。資金面ではクラウンドファンディングで協力を募り、予定していた額を集めることができました。あとは開幕に向けて稽古を積み上がるばかりです。
ところがです。「八王子をどり」まであと2週間、準備を順調に進めていた5月7日に緊急事態宣言が5月31日まで延長となりました。「八王子をどり」への影響が懸念されましたが、イベントは入場者数の制限付きで開催できることになり、昨年のようにチケットの混乱もなく予定通り開幕できることになりました。そして、5月21日(金)に昼の部13:00が開幕、22日の夜の部17:00まで全4回の公演が始まりました。自分は5月22日(土)の夜の部の舞台を鑑賞しました。
さて、当時です。会場の入り口では八王子芸妓衆の等身大パネルのお出迎えです。
会場の入り口にはたくさんの贈花と八王子芸妓衆ゆかりの品々の売店。自分は八王子織物さんのネクタイと小澤酒造さんの桑の都「八王子をどり限定ラベル」を購入しました。
第一部の一は狂言の「釣針」を舞踊化した常磐津「釣女」。これだけの長さの演舞を見ただけで、どれほど稽古を積まれていたのかすぐに理解できました。日本舞踊の魅力と醍醐味を楽しむことができました。特に太郎冠者と醜女の息の合った掛け合いはおかしみを誘う名演技でした。第一部の二は清元「扇獅子」。7人の芸妓が賑やかな舞を見せてくれました。
第一部が終了したところで30分間の休憩です。
第二部の一は「旅情ところどころ」の演目で芸妓の皆さんが次々の日本各地の演目を舞います。そして第二部の二、最後に新曲「八王子の四季」のお披露目がありました。立方として芸妓の皆さんが勢揃い、挨拶に始まり八王子の春夏秋冬の魅力を唄に合わせて踊り上げました。
予定より1年遅れて開催した「八王子をどり」でしたが、その1年分の遅れの元をしっかりとって芸技を磨き上げていと思います。
開催の前日に感激のメッセージをいただきました。「この時期に、八王子をどりを開催させて頂けますこと、たくさんの皆様のおかげさまと、心より感謝申し上げます。芸妓一同、心一つに舞台をつとめさせて頂きますので、どうぞよろしくお願い申し上げます めぐみ」
全ての演技が終わって最後の幕が降りたときにはちょっと目頭が熱くなりました。
日本舞踊をやっていた故人の祖母まで思い出してしまいました。
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