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2021年4月20日 (火)

函館と郵政記念日の関係(1871年4月20日)

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 4月20日は郵政記念日です。日本の国営の郵便制度は1871年4月20日に始まりました。そのことを記念する日が郵政記念日です。

 郵便制度が導入される前は、飛脚が手紙や荷物を運んでいました。飛脚は国営ではなく民間で行われていましたが、飛脚の料金が高い、配達に時間がかかるなどの問題がありました。そこで明治政府は国の交通や通信を管理する責任者である駅逓権正の前島密(まえじまひそか)にヨーロッパですでに運用されていた郵便制度を日本で導入できないか調査を命じました。

 駅逓権正は水陸の運輸と通信を管理する業務の責任者です。前島密は水陸運輸の改革を進めながら、当時不便であった通信業務の改革を進めなければならない考えました。全国規模の通信網を確立する必要性を考え、新しい郵便制度を提案しました。その後、前島密は鉄道の仕事で駅逓権正の任を解かれ、イギリスに渡りました。当時のイギリスは産業革命の真っ最中で、交通や通信がどんどん発展していました。鉄道の仕事で赴いたイギリスで、郵便のことも学んでいました。

 日本では1871年4月20日に前島密が作った案をもとに郵便制度が導入されました。前島密はその数ヶ月後に日本に帰ってきました。そして、自ら郵便の仕事に志願し、郵便業務の改革の仕事につきました。イギリスで実際に郵便のことを学んだ前島密はイギリスのやり方を参向に日本の郵便をどんどん改革してき、現在の郵便の基礎を作り上げました。そのため前島密は日本の郵便の父と呼ばれています。1円切手のデザインは前島密の肖像画になっています。

 前島密は1835年に新潟県上越市の農家で生まれました。名前は上野房五郎と名付けらました。12歳のときに勉強するため江戸にやってきました。1853年にペリー提督が黒船を率いて神奈川県の浦賀にやってきたとき、当時18歳の前島密はペリーと接見する役人の従者として浦賀を訪れました。

 前島密は黒船の出来ばえと、しっかりと統率された海軍にびっくりし、日本も国防をしっかりしないといけないと考えました。国防に関する上申書を国へ提出するために、全国の港湾を見て回ることを決意しました。ところが、全国の港湾を見て回るうちに自分が勉強不足であることに気がつき、ただ港湾を見て回るだけでは駄目なことに気がつきました。英語、数学、造船学などを学びました。そして、四方を海に囲まれた日本の将来のことを考え、海運に興味をもつようになり、勉強の対象は商船へと変わりました。

 23歳になった前島密は、函館で蘭学者の武田斐三郎が商船学を教えていることを知り、どうしても武田斐三郎のもとで勉強したくて函館にやってきました。武田斐三郎は航海、築城、造兵などを専門に学んでおり、幕末に函館に建造された五稜郭を設計した学者です。前島密が函館にやってきたのは1858年です。そのときの名前は巻退蔵といいました。前島密は武田斐三郎の諸術調所で2年間、航海について学び、実際に航海実習を経験しました。

前島密(幕末期)
前島密(幕末期)

明治維新の理念をカタチにした 前島密の構想力

加来 耕三 (著)

 明治はじめ、日本に郵便の仕組みを築いた前島密。「日本近代郵便の父」と呼ばれ、現在でも1円切手の肖像として有名です。前島密は郵便の創業者としてその名を不動のものとしていますが、郵便関連のほか、江戸遷都、国字の改良、海運、新聞、電信・電話、鉄道、教育、保健など、その功績は多岐にわたります。混迷の中にあった明治維新で前島密は奇跡のような実力、無から有を生み出す“構想力"をもって卓越した功績をあげました。本書ではこの大いなる“構想力"を分析。明治維新と同じく混迷の中にある現在の悩めるビジネスマン、経営者に発揮すべき“構想力"のヒントを示し、導きます。

明治維新の理念をカタチにした 前島密の構想力

出版社 : つちや書店 (2019/4/25)
発売日 : 2019/4/25
言語 : 日本語
単行本(ソフトカバー) : 328ページ
ISBN-10 : 4806916706
ISBN-13 : 978-4806916703
寸法 : 18.8 x 12.8 x 2.5 cm

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受信: 2007年4月27日 (金) 22時48分

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