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2021年3月15日 (月)

国鉄9850形機関車9856号 1967年頃(昭和42年頃)

 写真の機関車は1967年(昭和42年)ぐらいに撮影されたもので、東京都千代田区神田須田町にあった交通博物館に展示されていた国鉄9850形蒸気機関車9856号の写真です。

国鉄9850形機関車9856号(展示品)
国鉄9850形機関車9856号(展示品)

 この機関車は日本に現存する唯一のマレー式の関節式機関車です。「マレー式」というと東南アジアのマレー半島と何か関係があるのかなと思うかもしれませんが、この方式の関節式機関車の発明者であるスイスの技師アナトール・マレーに由来するものです。

 マレー式機関車はボイラーの下部に二式のシリンダーが配置されています。後方のシリンダーと動輪は機関車に固定されていますが、前方のシリンダーと動輪は左右に稼働するようになっています。ボイラーから出た蒸気が最初に後方のシリンダーに送られ、続いて前方のシリンダーに送られるようになっています。1両の機関車に2両分のシリンダーと動輪を持たせることができるため出力を大きくすることができ、急な勾配や急なカーブに対応することができます。

国鉄9850形蒸気機関車と形式図
国鉄9850形蒸気機関車(現役の時代)と形式図

 9856号機は1912年(大正元年)にドイツのヘンシェル&ゾーン社で製造され、大正2年に信越本線の直江津-長野間を走る機関車として配備され「黒姫越え」で活躍しました。1924年(大正13年)に役割を終えて廃車となり、1921年に鉄道開通50周年を記念して東京駅近くに開設され鉄道博物館で展示されることになりました。この鉄道博物館は1936(昭和11年)年4月に旧万世橋駅駅舎跡に移転され、1946年(昭和21年)1月に名称が日本交通文化博物館となり、1948年(昭和23年)9月に交通博物館となりました。冒頭の写真はこの博物館に展示されていたときに撮影したものです。

 2006年(平成19年)5月に交通博物館が閉館となり、現在は2007年(平成20年)10月にさいたま市大宮区に開所した鉄道博物館で展示されています。この9856号機は動輪とピストンが稼働し、機関車下部からその様子を観察できるように展示されています。

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